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ペット薬膳管理士、ペット栄養管理士(ペット栄養学会 会員)、APNAペット食育士1級をもつ。犬の手作りごはんの基本に関するお勉強や薬膳、お料理のレッスンを開催。
湿度や気温が高くなると、胃の調子を崩す子が増えますね。胃に湿気がたまることで、元気がなくなったり、下痢や嘔吐などの症状が出ることもあります。そうなる前に、普段から余計な湿気はしっかりおしっこで出しながら、消化がよくておなかに優しいおやつやごはんを心掛けたいですね。
今回はそら豆とじゃがいもを使って、胃に優しく働きかけるポタージュのレシピをご紹介します。
目次
- 【栄養効果】 愛犬用『そら豆のポタージュ』の主役食材
- 【材料】胃腸の調子を整えてくれる愛犬用『そら豆のポタージュ』
- 【作り方】ミキサーで混ぜるだけ! 超簡単な愛犬用『そら豆のポタージュ』
- 【参考】愛犬用『そら豆のポタージュ』の1食当たりの給与目安量
- 知っておくと便利! 愛犬の胃を健やかに保つ食材一覧
- お腹が弱い犬にもオススメ! 愛犬の水分補給にも◎
【栄養効果】 愛犬用『そら豆のポタージュ』の主役食材
そら豆は初夏から夏にかけて旬を迎えるマメ科の植物です。大豆をはじめ、豆類には植物性たんぱく質が含まれ、そら豆にも豊富に含まれます。
主な栄養素は炭水化物と植物性たんぱく質です。その他ビタミンB群やビタミンC、葉酸、マグネシウム、鉄などのビタミンミネラル類も多く含んでいます。
薬膳的には、胃腸を温めて、その働きを補い、消化を促進してくれます。胃にたまった湿気をとる作用やむくみを取る作用もあります。その他、解毒や疲労回復なども期待できます。
わんちゃんに与える際には細かく刻むか、今回のようにミキサーなどで潰してあげましょう。6月頃までは皮も柔らかい為、皮ごと刻んで食べさせましょう。
【材料】胃腸の調子を整えてくれる愛犬用『そら豆のポタージュ』
<材料>
・そら豆(皮付きの状態) 35g
・じゃがいも 30g
・無調整豆乳 20cc
・水 50cc
★豆乳は必ず無調整のものをお使い下さい。アレルギーがある場合は、豆乳は使わなくても作れます。
★じゃがいもは種類によって含まれる水分や粘りが異なります。好みのとろみになるよう、水の量を調整してください。
【作り方】ミキサーで混ぜるだけ! 超簡単な愛犬用『そら豆のポタージュ』
じゃがいもはやわらかくなるまで加熱しておきます(蒸す、茹でる、レンジでチン、いずれでも構いません)。
そら豆は皮付きのまま、5分ほど下茹でします。
ミキサーで潰すので、新鮮な場合は栄養豊富な皮ごと使いましょう。おなかが弱い子など、心配な場合は皮を剥いても構いません。
ミキサーやブレンダーなどの容器にじゃがいも、そら豆を入れます。
続けて、豆乳と水も入れます。
よく撹拌(かくはん)します。
器によそって、完成です! 今回はパセリ少々を散らしました。
【参考】愛犬用『そら豆のポタージュ』の1食当たりの給与目安量
このレシピは “おやつ”として紹介しています。今回の分量での完成量は約100g、エネルギーは約62kcal。1日当たりのおやつとしての体重別給与量の目安は以下の通りです。
愛犬の体重:1食当たりの最大給与量の目安(避妊去勢済で、健康なわんちゃんの場合)
体重 | 成犬の給与量 |
高齢犬向けの給与量 |
1kg | 7g | 6g |
3kg | 16g | 13g |
5kg | 23g | 19g |
7kg | 30g | 24g |
9kg | 36g | 29g |
11kg | 42g | 34g |
13kg | 48g | 38g |
15kg | 53g | 42g |
※ここでは高齢犬とは小型犬は10歳前後~、大型犬は8歳前後~と考えます。
知っておくと便利! 愛犬の胃を健やかに保つ食材一覧
今回は胃に優しい食材、そら豆をメインにポタージュを作りました。胃を健やかに保つための、その他の食材は以下になります。湿度や気温が高くなり胃を調子を崩しやすいので、梅雨から夏にかけてオススメです。ごはんのトッピングやおやつなどに、健康のサポートとして使ってみてください。
【穀類】
赤米、あわ、うるち米、燕麦、大麦、きび、黒米、玄米、そば、はとむぎ、コーンスターチ、米麹 など
【野菜・いも類、果物類】
さつまいも、さといも、じゃがいも、山芋、いんげんまめ、黒豆、大豆、ひよこ豆、枝豆、そらまめ、えんどうまめ、納豆、おくら、かぼちゃ、カリフラワー、小松菜、さやいんげん、しそ、茄子、にんじん、大豆もやし、モロヘイヤ、マッシュルーム、えのきだけ、れんこん、きんかん、りんご など
【魚介類、海藻類、肉類】
あじ、いわし、かたくちいわし、鮭、さば、すずき、たい、たちうお、たら、ぶり、まながつお、鴨肉、牛肉、豚レバー、卵黄 など
※ここでご紹介している食材は「不調を防ぐ」食材であり、病気になった際に治すものではありません。
※湿度の高い季節は、「焼うどん」の記事でご紹介した「体の水捌けをよくする働きのある食材」も合わせて参考になさってください。
お腹が弱い犬にもオススメ! 愛犬の水分補給にも◎
今回はメイン食材のそら豆にじゃがいもを合わせました。じゃがいもは消化がよく、胃腸の調子を整えてくれます。芋類の中では繊維質が少ない為、おなかが弱い子にも食べさせやすいです。そら豆もじゃがいもも、炭水化物が多く含まれますので、食べすぎには注意しましょう。
ポタージュは若くて元気な子にはもちろん、シニアで体力が落ち気味な子でも食べられます。普段からお水をあまり飲んでくれない子には、そらまめの分量を少し増やし、たっぷりのお水で薄めに作ってあげましょう。
水分補給としては、一気に飲ませるのではなく、1時間くらいごとに少量ずつ分けて飲ませてあげるとよいです。その時々の季節や、おうちのわんちゃんの体質や体調に合わせた食材で、ぜひおいしいポタージュを作ってあげてくださいね♪