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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
愛犬をなでたりさわったりすることは、コミュニケーションはもちろん、健康管理にも役立つことをご存じでしょうか? 今回は、愛犬の健康管理のために取り入れたいタッチケア方法「プレイズタッチ」について解説します。
目次
- プレイズタッチとは
- プレイズタッチの手順・コツ
- プレイズタッチのチェックポイント
プレイズタッチとは
プレイズタッチとは、犬の体をなでるようにさわるタッチケア方法です。散歩の前や散歩から帰ってきた後などに、ストレッチ感覚で取り入れる習慣をつけることで、筋肉をほぐす効果が期待でき、ケガの予防にもつながります。
1日のうちのどこかで、愛犬も飼い主さんもお互いにリラックスしているときに行ってもいいでしょう。
ではさっそく、プレイズタッチの手順やコツをご紹介します。
プレイズタッチの手順・コツ
- 手のひら全体を使い、頭から毛並みに沿って、後頭部・背中・お尻の順にゆっくりとさするようになでていきます。
- 体幹部分の毛と皮をゆっくり動かすようなイメージで、手のひらで円を描きましょう。このとき、お腹にしこりがないかなどもチェックしてください。
- ゆっくりと包み込むように後ろ足をタッチします。散歩や運動後の場合は、軽く曲げ伸ばしのストレッチをいれてもよいでしょう。
- 鼻先から口元までなでたら、その流れで口や耳の中の様子をチェックします。
- 前足をゆっくりと包み込むようにさわり、肉球に傷がついていないかを確認しながら、小さく円を描くようにタッチして終了です。
プレイズタッチのコツ
プレイズタッチは体幹を中心に始めて、愛犬が慣れてきたら顔まわりなど、細部まで行うようにしましょう。また、お互いが楽な姿勢になり、リラックスした状態で行うのもポイント。飼い主さんは深い呼吸を心がけてください。
プレイズタッチのチェックポイント
プレイズタッチをする際は、あわせて以下のポイントをチェックするとよいでしょう。
耳の中に異常がないかをチェック
耳をさわられるのが苦手な犬も多いため、タッチケアの流れでさりげなく耳の中を見てみましょう。その際、赤く腫れていないか、耳垢がつまっていないかなどを確認してください。
目の色がいつもと違わないかをチェック
片方の手で犬の後頭部、もう片方の手であご下を支えながら、白目が赤くなっていないかを確認しましょう。真っ赤になっている場合は、異常があるおそれが。また、可能であれば、結膜やまぶたの裏の色も確認してみてください。赤すぎたり、反対に真っ白だったりしたら、なるべくはやく動物病院へ連れて行きましょう。
肉球に傷がついていないかをチェック
散歩中などに、足を傷つけてしまう犬もいます。タッチケアの流れで足先や肉球をさわり、目でもしっかりと確認してあげましょう。
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