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漫画家(元トリマー/JKCB級ライセンス取得)2018年よりドッグトレーナーの漫画「DOG SIGNAL」をKADOKAWAコミックブリッジにてWEB連載中。
皆さんはお家でどんな風に愛犬さんと遊んでますか?
おもちゃの引っ張りっこしてます!とか持ってこい遊びをしてます!という飼い主さんが多いと思います。
有名なところでは犬の知育トイ、パズルゲーム、犬が自分で考えて正しい行動をしたらクリッカーを鳴らす、というクリッカートレーニングなどがありますが、今回は私と愛犬たちがかれこれ13年ほとんど毎日やってる簡単な遊びをご紹介します。
目次
- 愛犬に頭を使った遊びが必要な理由…
- 愛犬が自ら考えて動く、宝探しゲーム
愛犬に頭を使った遊びが必要な理由…
実は犬との遊びのたいがいが、飼い主さんがお願いして犬がそれを実行するというような遊び方。
飼い主さんが「おすわり」「まて」「ふせ」とコマンドを出して犬がそれに従う、というような。
それって実は、こちらが正解を教えて促すので愛犬さん自身が自分で考えなくてもできる遊びなのです。「頭を使う遊び」とは、そこから一歩進んで、犬が自ら何をしたらいいのかを自分で考える遊びです。
自制心のトレーニングにもなります。脳を使うことはとてもエネルギーを消費するので、散歩で体を使っても元気が有り余って困った行動をしてしまう愛犬さんにもオススメ!
頭を使うことによって犬自身が冷静になり、落ち着いて物事を考えられるようになります。そうすればおのずと飼い主さんが困るような行動が減る可能性もあります。
愛犬が自ら考えて動く、宝探しゲーム
お部屋の中を探して探して!【おやつ探しゲーム】
まず最初は簡単に達成感を味わってもらう初級編。
①犬たちにおすわり、マテをしてもらって、犬たちから見える場所で私がおやつを部屋中に隠します。
犬たちは私がどこにおやつ置いてるかじっと観察してます。
②ソファの上やローテーブルの上、クッションの上など、最初はすぐ見つけられるところに隠します。
「よし!さがして!」と声をかけて犬たちを呼び寄せます。
③犬たちは私がおやつを隠したのを見てたので、各々その場所に行き、鼻を使っておやつを見つけて食べます。←ここで「できたねー!すごいねー!」とテンション高く褒めて達成感を味わってもらい「この遊び楽しい!」と印象づけます。
子犬の頃、これを何度か繰り返すと「自分でおやつを見つけて食べる遊び」と愛犬達は理解しました。
うちではこの遊びを『探して』と呼んでいて、「『探して』しよっか!」というと瞳をキラキラさせて大喜びでやってきます。
見える位置、簡単な場所のおやつを探せるようになったら、今度は少し難易度を上げて、クッションの下や敷物の下など、おやつが見えない場所に隠します。
うちは大型犬がいるので、足腰がしっかりしてる若い頃には立ち上がれば届くキッチンカウンターの上などにも隠してました。
ここからは最初よりもっと『鼻』を使わないと見つけられません。
「匂って匂って!」など声かけしてクンクンを即します。頭と鼻を必死で使います。
見つけたら当然!東大にでも合格したかのように大袈裟に褒めちぎります。(笑)
それもできればさらに難易度を上げて上級者編。
①うちの犬達は鼻でリビングのドアを押し開けられるので、廊下ですわれ待てをしてもらいます。
②ドアを閉めて、私がどこに何を隠したか全くわからない状態にし、複数のおやつを隠し終わったら「よしカム!探して!」と声をかけます。
③どちらかが鼻でドアを押し開けて、ふたり一斉に廊下からリビングに飛び込んできて部屋中を探します。
やる気満々でお顔がワクワクしてとても楽しそうで、私も見ていて嬉しい気持ちになります。
最近は同じような遊びをするためのおやつを隠すポケットがたくさんついてるノーズワークマットも市販されてますが、おうち中使ってのおやつ探し遊びはあちこち走り回るので「体を動かす」もプラスされて、気候や天候諸々で外にお散歩行けない日には、うちの子たちの良いストレス解消遊びになってます。
※お部屋の中におやつを隠すので、汚れなどが気にならないならオススメの頭を使った遊びです!
ほかにも簡単なものなら両手のどちらかにおやつを握って「どっちだ?」など頭をつかう遊びは身近で簡単にできます。
犬が自分の頭を使って自分で考えるのはとても大切です。犬が自ら『何が正解か考える」ということを覚えると、自ずとトレーニングやしつけも飲み込みも早くなりますし、落ち着いて冷静になることも身に付きます。さらにシニア犬たちには認知症の予防にもなります。
うちのトイ&スタンダードプードル兄弟も13歳。
昔に比べて足腰も鼻も目も弱ってるので若い頃より難易度は下がりましたが、頭を使った遊びで脳を活性化させ、末長く「元気なおじいわん」でいてもらおうと思ってます。