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chicoどうぶつ診療所所長。体に優しい治療法や家庭でできるケアを広めるため、往診・カウンセリング専門の動物病院を開設。
わんちゃんも大好きな犬用のガム。一生懸命にかじりついている姿を見るとほっこりしますよね。でも、使い方を誤ると事故や病気の原因になる恐れがあると知っていましたか?今回は、chicoどうぶつ診療所の林美彩先生に教えてもらった犬用ガムの選び方や与える時の注意点、万が一事故が起きた時の対応をご紹介します。
目次
- 犬用ガムは何のために必要なの?
- 犬用ガムを選ぶ時の注意点は?
- 犬用ガムを与える時は誤飲による事故・病気に気をつけて!
- 犬用ガムの誤飲が原因で事故や病気に! 病院のかかり方や応急処置の仕方は?
犬用ガムは何のために必要なの?
犬用ガムと聞くと「おやつ」と思い浮かべる方が多いかもしれません。実は犬用ガムにはいろいろな使い方があります。一般的に、「おやつ用」「オーラルケア用」「トレーニング用」に分けられますが、他にも様々な使い方ができます。
おやつ・ご褒美用
犬用ガムとしてイメージしやすいのがおやつとしてのガム。噛むだけではなく、そのまま食べても大丈夫なおやつ用のガムは、チーズやささみなどわんちゃんの好きなものが原材料に入っています。また、しつけや長時間の留守番が成功した時、ご褒美として犬用ガムを与えることもあります。カロリーが高いものも少なくないので、与えすぎに注意しましょう。
オーラルケア用
なかなか歯を磨かせてくれないわんちゃんのオーラルケアには歯みがき用ガムが使えます。歯みがきをすることで、歯垢除去、口内衛生、口臭抑制などの効果が期待できます。オーラルケア用の犬用ガムは、あくまで補助的な役割なので、わんちゃんの口内を清潔に保つためには歯ブラシによる歯みがきをしてあげましょう。
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トレーニング用
甘噛みや物を壊すなど問題行動の多いわんちゃんのしつけのために犬用ガムを使うこともあります。ガムを噛むことでストレスを発散したり、ガムに集中することで他のものが気にならなくなったりします。長い時間の留守番時のために暇つぶしができる硬めに作られているガムもあります。
犬用ガムを選ぶ時の注意点は?
犬用ガムですが、用途ごとにたくさんの種類が売られています。自分の愛犬にピッタリのガムを選ぶ際のポイントをお伝えします。
サイズ・形
わんちゃんの口の大きさによってちょうどいいガムのサイズは違います。口が長い犬は長さを基準に、口が横に広い犬は幅を基準にして、それより少し長いものを選び丸呑みなど事故が起きないようにしましょう。
また形ですが、よくある両端に結び目があり骨の形みたいになっているタイプは、わんちゃんが噛んでいる間に紐がほどけて誤飲してしまう恐れがあります。与える時には愛犬から目を離さないようにしましょう。
硬さ
愛犬の歯や歯ぐきの状態に合わせた硬さのものを選んであげましょう。顎の力が弱い子犬やシニア犬には柔らかいガムを、大型犬や噛む力の強い犬には固めのガムを与えるといいでしょう。
原材料
犬用ガムは目的に応じてさまざまな材料が使われていますが、なるべく添加物の入っていないものを選びましょう。特に注意したいのは、アレルギー持ちのわんちゃんです。犬用ガムには牛や豚が使われていることも多く、アレルギー持ちのわんちゃんが口にすると症状が出てしまうこともあります。パッケージなどを見て原材料は必ずチェックし、小麦粉が使われているものは避けるなど、できるかぎり天然由来のものを選んであげましょう。
犬用ガムを与える時は誤飲による事故・病気に気をつけて!
わんちゃんの大好きな犬用ガムですが、使い方を間違えると事故や病気になる危険もあります。大きすぎたり硬すぎるガムを与えると、歯が欠けたり口の中が傷つくこともあります。また、食べすぎによるカロリーオーバーやアレルギーの症状がでることもあります。
誤飲による事故・病気
犬用のガムは小さすぎると、丸飲みして窒息してしまう危険性があります。特に注意したいのは、「飼い主さんにガムを取り上げられそうになり飲み込んでしまった」というケース。せっかくのおやつタイムが事故につながるのは避けたいですよね。わんちゃんからガムを取り上げる時は、タイミングを図るようにしましょう。
また、犬用ガムは噛むことでゆっくりと粘度を増していきます。粘度の増した犬用ガムを間違って飲み込んでしまうと、喉に張り付いて窒息したり、消化不良による腸閉塞を起こすこともあります。胃や腸に張り付いて炎症を起こしたりすることもあります。
犬用ガムの誤飲が原因で事故や病気に! 病院のかかり方や応急処置の仕方は?
愛犬が犬用ガムを丸飲みした時、すぐに吐けそうな時は肩甲骨あたりを5回程度たたいて吐き出させてください。それができない場合は、すぐに動物病院に連絡を入れましょう。アレルギーや歯が欠けてしまった場合もかかりつけの獣医師の指示をあおぎましょう。
そもそも病気や事故が起こらないように、見守ってあげたりサイズ選びを注意してあげるなど配慮してあげましょう。
※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。