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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
犬はライフステージごとに必要なエネルギー量が異なるため、愛犬の成長段階に応じた適切な食事を与えることが重要です。そこで今回は、愛犬の健康を保つうえで知っておいてほしい、子犬・成犬・老犬の各ステージに応じたフード選びのポイントを解説します。
目次
- ライフステージに応じた食事が必要な理由
- 子犬のフード選びのポイント
- 成犬のフード選びのポイント
- 老犬のフード選びのポイント
ライフステージに応じた食事が必要な理由
育ちざかりで活発な子犬と成長が止まった成犬では、体重あたりの必要なエネルギー量は異なります。また、老犬になると活動量が減少することに加えて体の機能も衰えてくるため、内臓に負担をかけない栄養バランスが求められます。
愛犬の健康を保つためには、それぞれのライフステージに応じた栄養バランスとエネルギー量の食事を与えることが大切なのです。
最近ではフードメーカー各社で犬のライフステージごとのフードが研究開発されていますので、愛犬に合ったフードを選んであげましょう。
子犬のフード選びのポイント
離乳後の生後6~8週から、成長が穏やかになるまで(超小型犬・小型犬では6ヵ月頃から、大型犬・超大型犬では1才半くらい)は、成長期の子犬に適したフードが必要です。子犬は多くのエネルギー量・栄養素が必要な反面、一度に食べられる量が少ないので、少量でも効率よく消化・吸収できる子犬用フードを選びましょう。そして、少なくとも週に1回は体重を量り、適正量をあげられるようにしましょう。
成犬のフード選びのポイント
成長が止まってから5~8才くらいまでの成犬期には、健康を維持できるよう栄養バランスのよい成犬用フードを与えましょう。また、摂取エネルギーの量が過剰になると肥満の原因になるため、フードの適正量を守ることも重要です。とくに避妊・去勢手術をした犬は必要なエネルギー量が減り、肥満になりやすい傾向にあるので要注意。定期的に体重をチェックし、愛犬にとって理想的な体重を維持できるようにしましょう。
老犬のフード選びのポイント
シニア期に突入する7・8才(大型犬・超大型犬は5才)以降は、活動量や基礎代謝量が低下します。老犬に必要なエネルギー量・栄養バランスが考慮されたシニア用のフードを与えましょう。また、さらに年齢を重ねて食欲や消化・吸収能力が衰えてきた場合には、エネルギー効率のよいハイシニア用のフードもあります。
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