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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
子犬期によく見られる「甘噛み」。かわいらしい仕草ですが、きちんと対処しないとそのまま噛みグセがついてしまうことも。ここでは、子犬が甘噛みをする3つの理由と、それぞれの対策・しつけ方について解説します。
目次
- 犬の甘噛みとはどういうもの?
- タイプ1:遊びの延長で甘噛みする理由としつけ方
- タイプ2:歯がムズムズして甘噛みする理由としつけ方
- タイプ3:お手入れなどを嫌がって甘噛みする理由としつけ方
犬の甘噛みとはどういうもの?
犬がじゃれるような感じで人やものを噛む行為のことを、「甘噛み」といいます。なかでも子犬の甘噛みは大きく3つのタイプに分けることができ、そこには子犬ならではの噛んでしまう理由があるのです。
力の強い成犬になっても噛みグセが残らないよう、子犬のうちからしっかりと対処していきましょう。
タイプ1:遊びの延長で甘噛みする理由としつけ方
子犬は生まれてから50日目頃までに、親犬やきょうだい犬とじゃれあいながら、噛んだり噛まれたりするときの痛みや力加減などを学んでいきます。
そのため、子犬の時期に人とふれあうなかでも、こうした遊びの延長でつい噛んでしまうことがあるのです。
人の手や足を引っ張るように噛む、噛む前にしっぽを振る、おもちゃを押しつけてくる、ものを口でくわえて近づいてくるといった行動をする場合は、遊びの延長で噛んでいるのかもしれません。
しつけのポイント
噛まれたときに声をかける、さわるなど反応してしまうと、犬は飼い主さんもいっしょに楽しんでいると勘違いします。噛まれても過度に反応せず、一言「イタイ!」とだけ伝え、その場から離れましょう。愛犬の興奮をクールダウンさせ、手を噛むと遊んでもらえなくなるということを学習させましょう。
タイプ2:歯がムズムズして甘噛みする理由としつけ方
家具の脚・スリッパ・カーペットなどの動かないものや、少しかためのものを長い時間噛み続けている場合は、歯がムズムズしている可能性が。生後4~8カ月頃の子犬は歯の生え変わりの時期を迎えるため、歯がムズムズして何かを噛まずにはいられなくなることがあるのです。
しつけのポイント
そのまま何の対策もせずにいると、お手入れなど苦手なことに直面するたびに噛もうとする「本気噛み」になってしまい危険です。子犬が嫌がって噛もうとしてくる場合は、お手入れが怖くないと犬に理解してもらえるよう、ごほうびなども使って徐々に慣らしていきましょう。
子犬が噛むことでお手入れなどが中断されるということを学習してしまうと、本気噛みに発展しやすいです。子犬の様子をよく観察しその犬に合ったペースで慣らしていってあげてください。
タイプ3:お手入れなどを嫌がって甘噛みする理由としつけ方
いろいろなことを初めて経験する子犬は、経験のないものを怖いと感じ、追い払ったり逃げたりするために噛むことも。
ブラッシングや足拭きなどお手入れのときに噛む、噛む前に一瞬動きを止めて噛む場所を見る、噛む前に嫌がる仕草や表情をするといった様子が見られたら、このタイプに当てはまると考えられます。
しつけのポイント
そのまま何の対策もせずにいると、お手入れなど苦手なことに直面するたびに噛もうとする「本気噛み」になってしまい危険です。子犬が嫌がって噛もうとしてくる場合は、お手入れが怖くないと犬に理解してもらえるよう、ごほうびなども使って徐々に慣らしていきましょう。
子犬が噛むことでお手入れなどが中断されるということを学習してしまうと、本気噛みに発展しやすいです。子犬の様子をよく観察しその犬に合ったペースで慣らしていってあげてください。
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