2024年05月20日 公開
サラリーマンとして勤務の傍ら、ライターとして活動。各種メディアにて主にファッション関連の記事を連載、寄稿している。2024年〜愛犬・ほこりとの同居を開始。
![「言葉は通じなくても心で通じ合っている」白く、柔らかな犬ほこりちゃんとsushiさん](https://img.wanqol.com/2024/05/1ea32a5b-sushi_interview_top2-min.jpg?auto=format)
「白く、柔らかな犬」ことボロニーズのほこりちゃんと飼い主・sushiさんのくらしとは?
目次
- 「白く、柔らかな犬」ボロニーズの子犬・ほこりちゃん
- 国境を越えた“大喜利大会”!? 愛犬が引き寄せたSNSでの思わぬ交流
- 「今しかない」“背水の陣”で念願の犬をお迎え
- 気まぐれで超マイペースな愛犬・ほこりちゃんとのくらし
- 愛犬を迎えて生活は一変。小さくても大きな力に
- 見返りなしの信頼関係。心のつながりを感じられる愛犬
「白く、柔らかな犬」ボロニーズの子犬・ほこりちゃん
昨今、犬好きの間でひそかに注目を集める謎多きアカウント、「白く、柔らかな犬」。その名の通り、綿毛のように真っ白でふわふわなワンちゃんの日常が、愛情とユーモアあふれる言葉とともに綴られています。
![イタリア原産のボロニーズ ほこりちゃん イタリア原産のボロニーズ ほこりちゃん](https://img.wanqol.com/2024/05/5a39cd19-sushi_interview_12-min.jpg?auto=format)
このワンちゃんの正体は、生後5ヶ月の子犬・ほこりちゃん。犬種は、日本でも珍しいイタリア原産のボロニーズです。
ほこりちゃんの飼い主であり、会社員・ファッションライターのsushiさんがSNSアカウントを開設してからたった半年近くで、フォロワーは6.5万人に。韓国をはじめとした世界中にほこりちゃんの成長を見守るファンが多く、投稿のたびにコメント欄はグローバルなにぎわいを見せています。
![飼い主のsushiさんと愛犬のほこりちゃん(ボロニーズ) 飼い主のsushiさんと愛犬のほこりちゃん(ボロニーズ)](https://img.wanqol.com/2024/05/52899c8e-sushi_interview_01-min.jpg?auto=format)
sushiさんいわく、「お迎え前、部屋の隅っこでうずくまっておとなしく寝ている姿が“ほこり”みたいだった」ことが名前の由来なんだとか。ちなみに、「誇り(pride)」とも掛けているというこだわりのネーミングです。
2024年1月にお迎えしたばかりですが、sushiさんの生活はすでに完全な「ほこりちゃんファースト」に。そんなほこりちゃんとの出会いや愛あふれるくらしについて、お話を伺いました。
国境を越えた“大喜利大会”!? 愛犬が引き寄せたSNSでの思わぬ交流
前述の通り、今やグローバルな人気を博す「白く、柔らかな犬」ですが、当初は友人など限られた仲間に向けた発信だったとsushiさんは明かします。
「私の個人アカウントのサークル機能を使って、仲間内だけにほこりをお迎えする前の準備の様子を投稿していたら、お迎えが近づくにつれてどんどん投稿頻度が上がってきてしまって(笑)」
せっかくならば、お迎え後のほこりちゃんの成長過程や日々の様子をもっと多くの人に見てもらいたいと、ほこりちゃん専用のアカウントを作りました。
成長記録として日記のような感覚ではじめたSNSアカウントは、ほこりちゃんの飾らず自然体な愛くるしい写真と、sushiさんの愛情あふれる一言も相まって、じわじわとファンが増えていきました。
![ほこりちゃんの飼い主・sushiさんのSNS、@hkr_jgimsldより ほこりちゃんの飼い主・sushiさんのSNS、@hkr_jgimsldより](https://img.wanqol.com/2024/05/a6833652-sushi_interview_13-min.jpg?auto=format)
「こんなに多くの人に見てもらえるとは思わなかった」と微笑むsushiさん。SNSをはじめてもう一つ、予想外の出来事がありました。それは、韓国のフォロワーから寄せられるリアクションの多さです。
「韓国で人気のビションフリーゼという犬種に似ているからか、いいね!やコメントをたくさんもらうようになりました。国民性もあるかもしれませんが、韓国の皆さんは愛情表現がストレートで、独特なんですよ」
ある日寄せられた韓国語のコメントを翻訳してみると、ほこりちゃんが「じゃがいもサラダ」と呼ばれていたそう。
![ほこりちゃんの飼い主・sushiさんのSNS、@hkr_jgimsldより ほこりちゃんの飼い主・sushiさんのSNS、@hkr_jgimsldより](https://img.wanqol.com/2024/05/361f87cc-sushi_interview_14-min.jpg?auto=format)
それからは、“大喜利大会”のごとく、ほこりちゃんにユニークなあだ名をつける韓国のファンが増えているのだとか。
最近では、韓国語のコメントを翻訳するのがひそかな楽しみになっているというsushiさん。
![ほこりちゃんの飼い主・sushiさんのSNS、@hkr_jgimsldより ほこりちゃんの飼い主・sushiさんのSNS、@hkr_jgimsldより](https://img.wanqol.com/2024/05/952bf26c-sushi_interview_15-min.jpg?auto=format)
「韓国の文化にも興味が湧いて、韓国語を勉強したいなとも思いはじめました。ほこりが生んでくれた思わぬ出会いですね。本人はなんのことか分かっていないでしょうけど(笑)」
「今しかない」“背水の陣”で念願の犬をお迎え
「犬は元々大好きで、道端で犬を見かけるだけでもついじっと見ちゃいます(笑)。犬モチーフの雑貨を集めるのも好きでしたね」
そんなsushiさんの“犬好き”エピソードは、幼い頃にさかのぼります。
「5歳くらいの時に、実家でミニチュア・ダックスフンドの女の子を飼いはじめました。名前はシェリーです。両親が共働きだったこともあって、シェリーと一緒にいた時間の方が長かったような気がします。毎日一緒に遊んだり寝たりして、“兄妹”や“相棒”のような存在でした」
![sushiさんの実家の愛犬 ダックスフンドのシェリーちゃん sushiさんの実家の愛犬 ダックスフンドのシェリーちゃん](https://img.wanqol.com/2024/05/6b2a7658-sushi_interview_16-min.jpg?auto=format)
sushiさんが大学生の時にシェリーちゃんは天国に旅立ち、しばらくは深い悲しみと喪失感からペットロスに陥ってしまいます。
「当時、学生寮に住んでいたのですが、授業にも出ず、部屋から出てこないことを心配した友人が様子を見に来てくれたほどでした」
その後実家でお迎えした2代目のワンちゃんも溺愛していたという犬好きなsushiさんは、「いつか自分でワンちゃんをお迎えする」のが夢になりました。
社会人になって多忙な日々を送り、しばらくは犬と暮らすことを諦めていました。それでも犬への想いを拭いきれなかったsushiさんは、月1ほど往復2時間かけてお気に入りのドッグカフェに通うようになります。
そこで「ボロニーズ」と出会い、その愛くるしさにどハマり。
“推し犬”と会うため時間を見つけては通っていたドッグカフェのオーナーから、ある日「ボロニーズの子犬が生まれた」という連絡を受けます。この知らせが、なかなか犬を迎える決心がつかなかったsushiさんの背中を大きく押すことになりました。
「すぐにでも犬をお迎えできる生活スタイルではありましたが、犬が好きだからこそ、命を預かる覚悟が決まらなかったんです。でもその一報を受けて、『今しかない』と。“背水の陣”といった感じで、腹をくくりました」
店で生まれた5匹の子犬のうち、たった700gともっとも体が小さく、人間にまったく興味を示さずに1人でマイペースに過ごしていたワンちゃんがほこりちゃんでした。
![生まれたばかりの頃のほこりちゃん 子犬 パピー期 生まれたばかりの頃のほこりちゃん 子犬 パピー期](https://img.wanqol.com/2024/05/76e1c1b2-sushi_interview_03-min.jpg?auto=format)
この運命的な出会いから、sushiさんとほこりちゃんのふたり暮らしがはじまりました。
気まぐれで超マイペースな愛犬・ほこりちゃんとのくらし
「命を迎えるんですから、ある程度の我慢や犠牲は当たり前だと思っています」と話すsushiさん。
ほこりちゃんを迎えるにあたって、寝室の半分くらいの大きさのケージを購入してほこりちゃん専用スペースを確保。さらに、趣味のおしゃれ家具やインテリアも撤去し、ほこりちゃんが安全かつ快適に毎日を過ごせるよう万全の状態でお迎えしました。
「今年の1月にラグを買いにわざわざモロッコに行ったんです。お目当ての5kgくらいのモロッカンラグを購入しましたが、ほこりのことを考えたら爪に引っかかってしまっても危ないので撤去しました」
![sushiさんの寝室に設けられた、ほこりちゃん専用スペース sushiさんの寝室に設けられた、ほこりちゃん専用スペース](https://img.wanqol.com/2024/05/4e030005-sushi_interview_04-min.jpg?auto=format)
ボロニーズ特有の気質なのか、ほこりちゃんはとってもマイペースで気分屋な女の子だといいます。人間もワンちゃんも大好きで、来客にも臆せず膝の上で甘えているのだとか。
![sushiさんの友人たちにチヤホヤされ、警戒心がゼロになったほこりちゃん sushiさんの友人たちにチヤホヤされ、警戒心がゼロになったほこりちゃん](https://img.wanqol.com/2024/05/dbed070e-sushi_interview_05-min.jpg?auto=format)
ただ、お散歩で歩くのはあまり好きではない様子……。
![散歩が苦手な犬 ほこりちゃん 散歩が苦手な犬 ほこりちゃん](https://img.wanqol.com/2024/05/1b3f12b6-sushi_interview_06-min.jpg?auto=format)
吠え声もほとんど聞いたことがないほど大人しく、いたずらや粗相もあまりないという超お利口なほこりちゃん。しかし、そのマイペースさゆえにちょっぴり困っていることもあるそう。
「ご飯はドライフードを3種類くらい用意しているのですが、飽きると食べなくなったり、かと思えば突然ペロリと平らげたり。とっても気まぐれなんです」
ある日、2日くらい食べずに胃液を吐いてしまったことも。急いで獣医師さんに診てもらったところ、ご飯に飽きていただけだとか。
「新しいフードを買ってきたら、ものすごい食いつきでモリモリ食べていました(笑)」
![ドッグフードへのこだわりが強いほこりちゃん 食べムラ 偏食 ドッグフードへのこだわりが強いほこりちゃん 食べムラ 偏食](https://img.wanqol.com/2024/05/e35373fc-sushi_interview_07-min.jpg?auto=format)
「好き嫌いも激しいので、食欲が出るようにふやかして匂いを出したりして日々工夫を凝らしてはいます。あと、少しでも注意が散ってしまうとダメなんです。食事の時間には集中できるよう、気をつけています」
愛犬を迎えて生活は一変。小さくても大きな力に
「以前は飲み歩きが趣味だった」というsushiさんの生活は、ほこりちゃんをお迎えしたことで一変。日中はリモートでの仕事の合間に散歩へ行き、夜はほこりちゃんと遊ぶ……まさに「ほこりちゃんファースト」なくらしを送ります。
![sushiさんとほこりちゃん 愛犬ファーストな暮らし sushiさんとほこりちゃん 愛犬ファーストな暮らし](https://img.wanqol.com/2024/05/312ccedf-sushi_interview_08-min.jpg?auto=format)
「ほこりが来てからは、ごはんやトイレ掃除のため、朝早く起きて規則正しい生活を送るようになりました。ほこりに外の世界を見てほしいから、毎日散歩に出かけるようにもなって、私自身も健康的になった気がします」
ほこりちゃんが体調不良の時には、仕事を休んで看病することも。
![sushiさんとほこりちゃん 愛犬のいる暮らし sushiさんとほこりちゃん 愛犬のいる暮らし](https://img.wanqol.com/2024/05/b8e97c68-sushi_interview_09-min.jpg?auto=format)
それまでストレスを感じやすいタイプだったというsushiさんですが、ほこりちゃんの癒し効果でイライラも一気に減ったのだそう。
「ほこりは、小さいながらに私にとって大きな力になってくれているんです。マイペースなので、慰めるとかはしてくれませんが(笑)私がストレスを感じている時でも、いつも通りの様子でそばにいてくれるのが、何よりの癒しになるんです」
見返りなしの信頼関係。心のつながりを感じられる愛犬
sushiさんいわく、犬の魅力は「邪気がなくて心から安心できるところ」
「人間同士ってどうしても見返りを求めてしまうもの。だけど、犬はいつだって純粋に自分のことを信頼してくれているのがわかります。言葉は通じなくても、心が通じ合っている感覚になれるんです。正直、人より心のつながりを感じていますね」
そして、ほこりちゃんは言葉を話せないからこそ、思いつくできる限りのことをしてあげたいのだと話します。
![sushiさんとほこりちゃん 愛犬ファーストな暮らし sushiさんとほこりちゃん 愛犬ファーストな暮らし](https://img.wanqol.com/2024/05/f25e5378-sushi_interview_11-min.jpg?auto=format)
「よく『飼い主には犬以外にも色々あるけど、犬には飼い主しかない』みたいなことをいいますが、私にとっても、ほこりは唯一の存在です。子どもや相棒とも違う。自分の分身のようです」
実は、ほこりちゃんを迎える前、sushiさんはもしかしたら粗相などに対して怒ってしまうかもしれないと自身で懸念していました。でも、いざ迎えてみると何も思わなかったのだそう。
「環境が変わりトイレの場所がわからないのも仕方がないし、家具や壁紙が噛まれて困るというのも人間都合な話ですよね。相手の目線に立って考えることは、対人関係においても大切なことだと思います。私は犬と兄弟のように育ってきたので、人と接する時と同じように考えるのが染み付いているのかもしれません」
![sushiさんとほこりちゃん 愛犬のいる暮らし sushiさんとほこりちゃん 愛犬のいる暮らし](https://img.wanqol.com/2024/05/f5144d86-sushi_interview_10-min.jpg?auto=format)
「ほこりが来てから、いいことばかり」と話すsushiさん。
覚悟を決めてほこりちゃんをお迎えしたことで、人生が激変しました。今では全身全霊でほこりちゃんに愛を注いでいます。
「犬を迎えたくても、さまざまな事情や理由でお迎えできない方もいるとは思います。でも私のように、もし幸せにできる準備が整っているのなら、覚悟と勇気を持ってお迎えしてあげてほしいですね。この世に幸せな犬が、1匹でも多く存在することになるので」