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ペット薬膳管理士、ペット栄養管理士(ペット栄養学会 会員)、APNAペット食育士1級をもつ。犬の手作りごはんの基本に関するお勉強や薬膳、お料理のレッスンを開催。
雨が多くじめじめした季節がやってきました。わんちゃんは気温の高さももちろん苦手ですが、湿度が高い方が体調を崩す子が多いように感じます。食材の力をもらって、人もわんちゃんも、体内の不要な水分をしっかり排出することを特に意識したい時期です。
今回は、利尿作用のあるとうもろこしと冬瓜を使って、具沢山なコーンスープをご紹介します。
目次
- とうもろこし以外はお家にある食材でもOK!愛犬も食べられる具沢山コーンスープの材料
- 簡単3STEP!愛犬も食べられる具沢山コーンスープのレシピ
- 【参考】愛犬も食べられる具沢山コーンスープの1日当たりの給与目安量
- 愛犬も食べられる具沢山コーンスープで使用したとうもろこし・冬瓜・豚もも肉の効能
- 【愛犬歓喜】わんちゃんの好きな味覚に刺さる♪具沢山コーンスープを愛犬にあげてみた!
とうもろこし以外はお家にある食材でもOK!愛犬も食べられる具沢山コーンスープの材料
<材料>
・とうもろこし 70g(可食部分50g)
・(きれいな部分があれば)とうもろこしのひげ 0.5g
・豚もも肉 50g
・にんじん 10g
・冬瓜 40g
・キャベツ20g
・しいたけ 10g
・小松菜 20g
・オートミール 10g
・(あれば、パセリみじん切り 1g)
★豚肉にアレルギーがある場合は他の肉類・魚類で代用してください。
★冬瓜がない場合はもやしでも代用できます。
★オートミール(麦類)にアレルギーがある場合はかぼちゃやジャガイモなどを40g程度、もしくは白米20g程度で代用可。
★とうもろこし以外は、他のお野菜やきのこ類で代用頂いても構いません。
簡単3STEP!愛犬も食べられる具沢山コーンスープのレシピ
STEP1:とうもろこしをミキサーにかける
とうもろこしの実の部分をカットし、ひげもざっくり切る。
水50ccと合わせてミキサーにかけます。
ミキサーをお持ちでない場合は、おろし器でとうもろこしをすりおろし、ひげは細かくみじん切りにしておきます。
STEP2:野菜をカットする
冬瓜はワタを取って皮を剥いて5mm角に切り、豚肉・キャベツ・小松菜も5ミリ角に、にんじん・しいたけはみじん切りにします。
STEP3:材料を煮込む
鍋に水100ccを入れて火にかけ、豚肉、にんじん、しいたけ、冬瓜を入れて火が通るまで煮ます。火が通ったらキャベツと小松菜、オートミールも入れて煮ます。
(今回はクイックタイプという粒が細かく、水分の吸収性が高いオートミールを使用しています。通常のオートミールをお使いの場合は、豚肉などと同じタイミングで鍋に入れてください)
ミキサーで混ぜたとうもろこし液を入れて 更に2~3分煮ます。
器に盛り付け、あれば みじん切りにしたパセリを振って、完成です!(乾燥パセリでもOK)
おやつとして与える場合は、とうもろこし70gと水100ccだけのコーンスープにしてもOKです。(茹でとうもろこしで作るか、もしくはスープにしてから加熱してください)
【参考】愛犬も食べられる具沢山コーンスープの1日当たりの給与目安量
今回の分量での完成量は約350g、カロリーは約180kcalです。
体重5キロ前後の避妊去勢済み成犬の約1食分のカロリーです(1日2回食の場合)。
体重別の給与目安量は、以下の通りです。
愛犬の体重:1食当たり与えてよい目安量(避妊去勢済の成犬で、健康なわんちゃんの場合)
体重 | 給与目安量 |
1kg | 109g |
3kg | 248g |
5kg | 364g |
7kg | 469g |
9kg | 566g |
11kg | 658g |
13kg | 746g |
15kg | 830g |
手作りごはんは水分が多いので、ドライフードに比べるととっても多く感じますよね。当然、代謝には個体差がありますので、カロリーでの考え方が全てではありません。あくまでも『目安』としてください。
1食分の摂取目安量は、大体わんちゃんの頭のサイズと同じくらいの器一杯ほど。どんなレシピでも、完成量が多いな、と思ったら、まずは少な目に与えて体重や体型の変化などを観察してください。余った分は冷蔵庫で保存して、次のごはんの時に与えてくださいね。
愛犬も食べられる具沢山コーンスープで使用したとうもろこし・冬瓜・豚もも肉の効能
★とうもろこし
とうもろこしは野菜のイメージがありますが、実は穀物の一種です。炭水化物、βカロテン、ビタミンB群、ビタミンCなどの栄養素を主とします。また、コレステロールを下げる作用のあるリノール酸や、抗酸化作用があるゼアキサンチン、その他食物繊維やルテインも含みます。
薬膳的には おなかの調子を整え、体内の不要な水分を排出してくれる力が強い食材です。 実の部分よりもひげの方が利尿効果は強いため、一緒に使うと、より効果的です。実の薄皮やひげは消化しにくい為、細かく刻むか、ミキサーやブレンダーでつぶして与えることがオススメです。ひげは先端の茶色い部分は避け、きれいな部分を洗って使いましょう。
★冬瓜
冬瓜は、その90%以上が水分で、夏バテ予防や水分補給に適した野菜です。 『冬の瓜』と書きますが、旬は夏。栄養素としては、カリウム、カルシウム、マグネシウム、葉酸、ビタミンC、食物繊維などを含みます。カリウムは体内の水分のバランスをとり、老廃物の排出には欠かせないミネラルですが、病院でカリウム摂取を制限されている子はお気を付けください。
薬膳的には、体内の余分な熱を下げ、体内を潤すと共に不要な水分を排出してくれる働きがあります。むくみやすい子、体に熱がこもりやすい子や膀胱炎になりやすい子などにオススメです。
★豚もも肉
豚肉の主な栄養素はたんぱく質、脂質、鉄などです。そして何と言っても 疲労回復ビタミンとも呼ばれるビタミンB1がとても豊富なお肉です。ビタミンB1は水溶性で、スープに流れ出てしまうので、スープごと食べることがおすすめです。もも肉やヒレ肉は、低脂質で高たんぱくな部位ですので、脂質が気になる子でも食べられます。
薬膳的には、 必要な体液を増やし、気血を補う働きがあり、体力が落ちている時にも与えやすいたんぱく質です。
豚肉は必ず、しっかりと火を通してから食べさせましょう。
【愛犬歓喜】わんちゃんの好きな味覚に刺さる♪具沢山コーンスープを愛犬にあげてみた!
今回は、利尿効果抜群の具沢山コーンスープをご紹介しました。
とうもろこしは、薄皮が消化しにくいので、旬の時期の栄養を存分に摂ってもらうため、今回はミキサーでつぶして(もしくはすりおろして)、使いました。わんちゃんが一番好きな味覚は『甘み』。とうもろこしは、まさに自然の甘みたっぷりの食材ですね。
具沢山コーンスープは我が家のショコラにとっても、大好物のメニューのひとつです。この日も全部食べ終わっても、ずっとおかわりを待っていました♪とうもろこし好きのわんちゃんは喜んでくれると思います。ぜひ、お作り頂けると嬉しいです。
非常に利尿作用が高いレシピですので、おしっこの回数や量が増えることが予想されます。お外トイレの子は、いつもより長めか回数多めにお外に連れ出してあげてくださいね。