更新 ( 公開)
獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
実は、犬にも「反抗期」があることをご存じですか?愛犬が指示を聞かなくなった、よく吠えるようになったという場合は、もしかしたら反抗期を迎えたせいかもしれません。犬の反抗期をうまく乗り越えるためにも、起こりやすい時期や原因を探っていきましょう。
目次
- 第1反抗期は飼い主さんへの“最初のチャレンジ”
- 最初の反抗期を甘く見ると第2反抗期がくる?
- 老犬になると頑固な第3反抗期も
第1反抗期は飼い主さんへの“最初のチャレンジ”
犬の「第1反抗期」は、一般的に生後6カ月から1才頃で起こるとされています。
第1反抗期の犬は、体も成犬サイズに成長し、自我が芽生え始める時期。「ここで◯◯してみたら飼い主さんはどう反応するかな?」と、飼い主さんを試すような行動をとることがあります。たとえば吠える、噛む、うなる、指示を聞かなくなるなどの行動が見られるでしょう。
愛犬が反抗的な行動を見せても、飼い主さんはひるまないことが大切です。あくまでも飼い主さんが愛犬のリーダーであることを忘れずに、吠えや噛むなどの行動に対してきちんと対応することが重要です。6カ月から1才頃はまだまだ従順な年齢なので、このような行動が将来の問題行動に発展しないよう、正しい対応としつけを行いましょう。
最初の反抗期を甘く見ると第2反抗期がくる?
第1反抗期は多くの犬に起こりますが、中には1才6カ月から3才頃にかけて「第2反抗期」を迎える犬もいます。第1反抗期を放置したり、しつけを怠ったりすると、起こることが多いようです。
この年齢は力も自我も強くなっているので、噛んだりうなったりといった行動もより強力になりがち。愛犬に気持ちで負けないよう、しっかりと根気強く対応しましょう。
子犬期のしつけがうまくいっていない場合や、問題行動になってしまっている場合は、飼い主さんだけで抱え込まずに、動物病院やしつけのインストラクターなどに相談してみることも大切です。
この第2反抗期をうまく乗り越えることで、愛犬とより良好な関係が築けるはずですよ。
老犬になると頑固な第3反抗期も
老犬期に入ると、今度は「第3反抗期」が見られる犬も。
年を重ねることで、犬も少し頑固になる場合があります。また、視覚や聴覚の衰えから怖がりになり、うなったり噛んだりしてしまう犬もいるかもしれません。関節などの痛みや病気によって、動きが遅くなった、散歩であまり歩かなくなったなどの変化が見られるケースもあります。
年をとった愛犬が急に反抗的になるようなら、動物病院で健康チェックしてもらうのがおすすめです。健康面に問題がなければ、無理をさせない範囲で愛犬と向き合っていきましょう。
※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。