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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
子犬を迎えたら始めるとよいのがハウストレーニングです。ハウスに慣れておくと犬にとっても飼い主さんにとってもメリットが多いのをご存知でしょうか? 今回は、犬にとってのハウスの役割と、ハウストレーニングの方法をご紹介します。
目次
- 犬にとってのハウスの役割
- ステップ1.ハウスで楽しい経験をさせる
- ステップ2.フードでハウスに誘導する
- ステップ3.ハウスの扉を閉めて布をかけ、フードを与える
- ステップ4.飼い主さん主導でハウスの外へ
犬にとってのハウスの役割
犬にとって、ハウスは安心して休むための重要な場所。また、留守番させるときでもハウスなら安全に待機させることができ、通院のときなどに犬をハウスごと連れていくことも可能です。
ただし子犬のうちから慣れさせておかなければ、犬が自ら進んでハウスに入るようにはなりませんのでトレーニングが必要です。
次の章からは、愛犬をハウスに慣らすためのトレーニングをご紹介します。
ステップ1.ハウスで楽しい経験をさせる
ハウスが安心する場所だと犬に感じさせるため、まずはお気に入りの敷物などをハウスに入れておきます。ちなみに、快適なハウスの大きさとして、成犬になったとき無理なく寝転んだり方向を変えたりできるくらいの広さがあると良いでしょう。
次に、フードやおもちゃで犬をハウスに誘導。嫌がらずに入れたらハウスの中でフードやおもちゃを与え、ハウスの中にいるといいことが起こると学習させます。
ステップ2.フードでハウスに誘導する
ハウスの中ではいいことが起こると学習できたら、今度は犬が自らハウスに入るようにしていきます。ここでもフードやおもちゃで誘導しますが、犬の後ろ足がハウスの中まで入るように、フードやおもちゃを持つ手をハウスの奥まで入れて誘導するのがポイントです。
後ろ足までしっかり入ったら、手をハウスの出入り口に戻し、犬が正面を向くようにしてほめましょう。
なお、犬がハウスへ歩き出す前に「ハウス」と声をかけると、ハウスへと歩く行為と「ハウス」という言葉を関連づけて覚えさせることができます。
ステップ3.ハウスの扉を閉めて布をかけ、フードを与える
ハウスの中に誘導でき、犬が休めるようになったらフードでの誘導は省略。「ハウス」の声で犬が自らハウスへ入っていったらしっかりほめて、ハウストレーニングの完成です。
ステップ4.飼い主さん主導でハウスの外へ
ハウスから出るときのルールも犬に教えていきます。これは、犬がハウスから急に飛び出ることで遭遇する危険を回避するためです。
ハウスの扉を開けたときに、犬がそのまま出ようとしたら一旦扉を閉め、扉を開けてもおとなしく待てるようになるまで繰り返しましょう。
ハウストレーニングでは、犬が出たがる前にハウスから出すようにします。出たがって吠えたりしているときには無視をして、静かになったところでフードなどを与え、静かにしているといいことがあると学習させましょう。そして吠えたりしていないタイミングで外に出してあげます。ハウスを嫌いにならないように、犬の様子を見ながらハウスの中で過ごさせる時間をのばしていきましょう。
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