更新 ( 公開)
プレイズタッチはマッサージとは異なり、愛犬の身体の体表面をおだやかに触れるタッチケアで、圧をかけずに様々な方法で軽く触れるだけなので誰でも気軽に簡単にできます。
今回はわんちゃんの苦手を軽減できるプレイズタッチをご紹介します。
目次
- 「プレイズタッチ」の基本のテクニックを覚えよう
- 実践!こんなわんちゃんに試してあげたいプレイズタッチ
「プレイズタッチ」の基本のテクニックを覚えよう
『プレイズタッチによりもたらされること』
プレイズタッチをおこなうことで、撫でられているわんちゃん、そして撫でている人双方に愛情や信頼を生み出すホルモンである「オキシトシン」が誘発され、身体の健康と心(精神、感情)の安定が促されます。そして、こうした時間をもつことでお互いの絆が深まり、マインドフルネスを実践できます。
実践!こんなわんちゃんに試してあげたいプレイズタッチ
(1) シャンプー/ブラッシングが苦手なわんちゃんに
一度、シャンプーで嫌な思いをした、ブラッシングのときに毛が引っかかり痛い思いをした等、トラウマがあるのかもしれません。もしかすると細胞レベルで残ってしまっている過去のトラウマを、"新しい触覚"を与えることで、良い記憶とすり替えていきましょう。
---〈 実践!〉---
はじめに、頭の毛にヘアーサークルをおこないリラックスを促します。
親指と人差し指、中指で毛の根元を持ち皮膚を動かすように小さな円を描き、毛先まで指を滑らせます。一つの円を描いたら、他の部位へと移ります。十分にリラックスしたら、背中全体におこないましょう。
※毛を引っ張らないように気をつけて。
(2) 爪切りが苦手なわんちゃんに
1. 肩から足先または大腿部から足先へ手の甲側をつかってストローク。
2. 側をつかってストローク。
注:もしわんちゃんが嫌がるそぶりを見せたら、タッチをして大丈夫だったところまですぐに戻ります。少しずつ苦手な部位にアプローチしましょう。
3. 爪の先までサークルタッチ。
4. 爪切りを持ちながら手の甲で同じようにタッチをします。
5. リラックスしながら受け入れてくれていたら、次は爪切りで同じ工程を繰り返します。
6. 爪の先にまで爪切りがあたっても大丈夫な様子が見れたら爪切りをおこないましょう。
ポイント:
人の呼吸が大切です! 息を詰めたり呼吸が浅くなったりしないようにしてください。深い自然な呼吸を心がけて。
(3) すぐに過剰に吠えてしまう、また吠えて止まないわんちゃんに
吠えるという行動はわんちゃんの素晴らしい行動です。敏感に刺激に反応して吠えて人に伝えるということでこれまで人も感謝をしてわんちゃんとの共存生活を積み重ねてきました。しかし、ストレスがあるわんちゃんは少しの刺激に対して敏感すぎるほどに反応、吠えてしまい、それが止まなくなるほど一生懸命に吠えてしまうとわんちゃん自身が疲れてしまいます。
心の緊張を軽減し、感情のバランスを促すマズルのストロークをおこないましょう。
---〈 実践!〉---
心の緊張を軽減し、感情のバランスを促すマズルのストロークをおこないましょう。
・鼻先から耳の下までマズルのストローク(嫌がるわんちゃんは手の甲で)
片方の手で顎をやさしく支えて、指を揃えて鼻先から耳の付け根まで、指を滑らせます。母犬が子犬を舐めるようなイメージです。片側5回ずつが目安です。
※マズルの周りは触毛や抹消神経が敏感なため、長時間は行いません。
(4) 飛びつき癖のあるわんちゃんへ
飛びつきがちなわんちゃんの体と心の不安を取り除いて行きます。
心を落ち着かせ手の平全体を使って体の対角線上にストロークをおこないます。地に足をつけるようなイメージでタッチをおこない、わんちゃんの気持ちの安定を促し心に自信を与えます。
・交差ストローク(右足から背中そして左足へ)片側も同様に
交差ストロークで、体の前と後ろの繋がりを意識させます。指先を床につけ、右前肢から左後肢の往復、次に左前肢から右後肢までの往復と2往復ずつ交差するように撫でます。背中の真ん中で手の平を回転させるようにして、指先を足先に向かわせます。