更新 ( 公開)
アジリティとは、障害物競技のこと。この遊びでは、小さめのアジリティを使用してわんちゃんの心身が成長するようサポートします。アジリティが置いてある場所は、ドッグランがほとんどなので、たっぷり時間のとれる休日などにぜひトライしてみてください。オーナーは2人いたほうが、器具側とゴール側に立つことができるため、わんちゃんへのアシストがスムーズになります。
最初のうち、わんちゃんはアジリティに対して「怖い」という感情が生まれがちなので、難易度が低いものから徐々にレベルを上げていくのがコツ。いきなり難易度が高すぎるものにチャレンジさせると、わんちゃんは自信をなくしてしまったり、トラウマになったりしてしまうかもしれません。最悪の場合はケガにつながりかねないので、レベルの見極めには要注意です。しかし少しずつレベルアップしていけば、わんちゃんは自分に自信がつき、ビクビクしたり、周囲のことを気にして吠えたりすることも少なくなりますよ。
健康面でも、もちろん効果は絶大です。バランス感覚を養ったり、しっかりとした筋肉をつけたりすることにもつながるので、ぜひ積極的に遊ばせてみてください。
目次
- STEP1 まずはハードルから開始
- STEP2 第2段階はスラロームに挑戦!
- STEP3 恐怖心に打ち勝つ! トンネル抜け
- STEP4 Aフレームで心身が強くなる
- ミニアジリティを使えば心も体も健やかになれる
STEP1 まずはハードルから開始
①地面に置いたバーを乗り越える練習からスタート
まずは、アジリティの基本である「ハードル」から始めます。ハードルのバーが取り外せる場合は、わんちゃんにリードをつけた状態で地面に置いたバーを乗り越える練習をしてください。それができるようになったら、オーナーはハードルの横に立ち、わんちゃんは1mほど離れた場所で待たせます。このとき、わんちゃんに「マテ」をさせるか、別の人がリードを持つかしてください。
②わんちゃんの名前を呼ぶ
わんちゃんのハードル越しに、お気に入りのオモチャやおやつを見せながらオーナーは立っておきます。その状態で、わんちゃんの名前を呼んでください。最初は、ハードルの高さをわんちゃんの胸あたりに設定しておくのがおすすめです。
③声かけしながらジャンプさせる
わんちゃんに「せーの」や「ジャンプ!」と声をかけながら、勢いをつけてジャンプをさせます。ハードルの前で立ち止まってしまうようなら、鼻先にオモチャやおやつを近づけるのもよいでしょう。
STEP2 第2段階はスラロームに挑戦!
①左右に抜けることを覚えさせる
ハードルがクリアできたら、次はスラロームに挑戦してみてください。スラロームは、等間隔に置かれたポールを左右に抜け、S字の動きをするものです。まずは左右に抜けることを覚えさせるため、オモチャやおやつを使ってわんちゃんの動きを誘導してください。
②ポールの数を徐々に増やす
わんちゃんが左右に抜けることを覚えたら、次はポールの数を増やします。このとき、一気に増やすのではなく、少しずつ増やしていくのがポイントです。オーナーがいる場所に戻ってきたら、思いっきりわんちゃんを褒めてあげてください。
STEP3 恐怖心に打ち勝つ! トンネル抜け
①まずはトンネルに慣れさせる
暗くて狭いトンネルに、恐怖心を抱いてしまうわんちゃんも多いもの。しかし、1~2mくらいの短いものなら出口が見えやすいため、恐怖心に打ち勝てるようになります。まず、トンネルの中にオーナーがオモチャやおやつを投げ入れます。わんちゃんが完全に中に入らなくても、足を一歩踏み入れようとしたら褒めてあげましょう。何度も繰り返して、わんちゃんをトンネルに慣れさせます。
②トンネルに入ったら出口で出迎えてあげよう
わんちゃんがトンネルに慣れたら、横に立って「入って」と声をかけながらトンネルを指さします。わんちゃんがトンネルに入ったらオーナーは出口のほうへ走り、トンネルを抜けたわんちゃんを出迎えてあげてください。
POINT 形が変えられるトンネルにもチャレンジ
短いものに慣れたら、形が変えられるトンネルにもチャレンジしてみてください。入り口から出口が見えないことで、難易度が上がります。
STEP4 Aフレームで心身が強くなる
①一番下の段に足をかけさせるところから開始
オモチャやおやつをわんちゃんの鼻先に出し、Aフレームの一番下の部分にわんちゃんが前足をかけるように誘導します。
②アシストしながら登る練習をさせよう
抵抗なく前足をかけられるようになったら、わんちゃんのおしりや脇腹を支えながら昇る練習をさせます。ゆっくりと頂上までアシストしてあげてください。頂上についたらおやつをあげて、わんちゃんが怖がらないように体を支えて落ち着かせてあげます。
③ゆっくりと下に降りてこさせる
登るときと同様に、降りるときもゆっくりと、オモチャやおやつを使いながら下のほうへと誘導します。勢いで降りてしまうと、Aフレームに対して怖い印象を持ってしまうこともあるので要注意。また、わんちゃんが横から飛び降りてしまう可能性もあるので、できればオーナーは両サイドにいたほうがよいでしょう。
ミニアジリティを使えば心も体も健やかになれる
ミニアジリティを少しずつクリアしていくことで、わんちゃんは「できた!」という自信がついていきます。また、歩道によくあるグレーチングやマンホール、段差などの障害物も怖がらなくなるでしょう。ミニアジリティを使って徐々にレベルアップさせていけば、わんちゃんの精神面がどんどんタフになっていきますよ。
また、身体面での効果も見逃せません。バランス感覚や筋力を養えるだけでなく、運動不足の解消にも一役買ってくれるのがアジリティなのです。
いいことずくめのアジリティですが、使い方を間違えるとわんちゃんにとって恐怖の対象やトラウマになりかねません。「ゆっくり」「少しずつステップアップ」という2点は必ず守るようにしてください。また、ドッグランによってはオモチャやおやつの使用を禁止している場合もあるので、ルールは厳守してください。他にも、小さい子供のいる家庭では、子どもがアジリティを使ったり乗ったりしてしまわないよう、注意してあげてくださいね。共有物は、ルールを守って楽しく使うのが大切です。