公開
夫と愛犬・リン(トイ・プードル)の2人+1匹暮らし。賃貸diyやインテリアについてSNSにて発信している。リンのための愛犬グッズもdiyすることにハマっている。

雷や花火の音、突然の来客などで、愛犬がびっくりして震えたり吠えたりすることはありませんか?
そんなときに役立つ方法のひとつが「ボディラップ(たすき掛け)」。ドッグトレーナーなどが実際に取り入れている方法です。
獣医師・茂木先生に聞いた、正しいやり方や注意点をご紹介します。おうちにある包帯や布を使って、簡単にできるので、ぜひお試しください。
目次
- 獣医師に聞く、「ボディラップ(たすき掛け)」が愛犬の不安時に使われる理由
- 【愛犬DIY入門】愛犬の不安や恐怖のケアに役立つ「ボディラップ(たすき掛け)」のやり方
- 【材料・道具】材料はたったの1つだけ「ボディラップ(たすき掛け)」
- 【手順】3分でできる!「ボディラップ(たすき掛け)」の作り方
- 【うちの子レビュー】「ボディラップ(たすき掛け)」を愛犬に試してみた
- 【獣医師からの注意点】「ボディラップ(たすき掛け)」を愛犬にする前に
獣医師に聞く、「ボディラップ(たすき掛け)」が愛犬の不安時に使われる理由

ボディラップとは、犬の体にたすき掛けのように布を巻き付け、適度な圧迫を与える方法です。
体に優しく持続的な圧力をかけることは、犬に安心感をもたらす効果が知られています。そのため、ドッグトレーナーや動物行動の専門家が、雷や花火など特定の状況に対する不安緩和策として取り入れています。
獣医行動学の専門家である茂木先生は、この方法について次のように解説しています。

ボディラップは『ディープタッチプレッシャー(深部圧覚刺激)』(※)という原理に基づいた方法です。
伸縮性のある布で体をやさしく包み込むことで、緊張をほぐす『リラックスの神経(副交感神経)』が働きやすくなり、心拍数も落ち着いてきます。その結果、犬は安心しやすい状態になります。
人間の加重ブランケットや犬用の不安緩和ベストも同じ仕組みです。
つまり、布でやさしく体を包む圧力が、まるで優しく抱きしめられているような感覚を与え、犬の心と体を落ち着かせるのです。
※今野義孝. "発達心理臨床におけるタッチの意義." 文教大学教育学部紀要, (1999). 37-47.
【愛犬DIY入門】愛犬の不安や恐怖のケアに役立つ「ボディラップ(たすき掛け)」のやり方
【材料・道具】材料はたったの1つだけ「ボディラップ(たすき掛け)」

<材料・道具>
- 伸縮包帯や伸縮性のある布
(ファミリーケア伸縮包帯)
幅は5㎝以上がおすすめです。

ただのタオルだと結び目がほどけやすく、犬も気にしてしまいます。少し伸縮性がある布や包帯を使うと、しっかり固定できて犬も安心しやすいです。
細い布の場合は、何度か重ねて巻いて“幅を持たせる”のが良いでしょう。
【手順】3分でできる!「ボディラップ(たすき掛け)」の作り方

包帯の中央を胸元に当て、背中に回します。


背中の上でクロスさせ、お腹の下でもう一度クロスします。
胸からお腹にかけての広い部分を包むように巻くと、安心感が得られやすいと言われています。

もう一度、包帯を上に持ってきて、腰あたりで結んで固定したら完成です!

テープで固定すると誤食のリスクがあるため避け、端を結ぶのが安全です。
また、締めすぎないことも大切で、指が2本入る程度のゆとりを持たせましょう。
覆う面積は広いほど安心につながりやすいですが、なかには「体を覆われること」に抵抗を示す犬もいます。最初からしっかり巻くのではなく、部分的に包む程度から始めて、少しずつ慣らしていくと安心です。
【うちの子レビュー】「ボディラップ(たすき掛け)」を愛犬に試してみた

インターホンが鳴ると、以前はしばらく吠え続けて興奮しがちでしたが、ボディラップを巻いた状態だと落ち着きやすくなり、吠える回数も減りました。
完全に吠えなくなるわけではありませんが、「落ち着くきっかけ」になるので、これからも続けてみたいと思います!
簡単にできる工夫なので、ぜひ試してみてください。向き不向きもありますが、ぜひ愛犬の様子を見ながら取り入れてみてください。
※商品が売り切れや取り扱い終了の場合はご容赦ください。
※店舗により商品の取り扱い状況が異なる場合があります。
※一部商品は、店舗により価格が異なる場合があります。
【獣医師からの注意点】「ボディラップ(たすき掛け)」を愛犬にする前に
- 効果には個体差があります。
- 大きな音などに対し強い拒否反応(嘔吐・下痢・食欲消失など身体症状)がある場合は、獣医師に相談し、薬などとの併用を検討してください。
- きつく締まりすぎないよう、必ず伸縮性の布を使用してください。
- 無理やり巻かないこと。犬が嫌がったらすぐにやめましょう。強制することで、かえってストレスにつながる可能性があります。
- 誤飲や事故のリスクがあるため、必ず飼い主さんがそばにいるときに使用してください。
- まずは15分など、普段から少しずつ慣らしていってください。
- 初回は雷当日から始めないようにしましょう。いきなり本番ではなく、平常時から練習しておきましょう。
- この「ボディラップ(たすき掛け)」はあくまで選択肢の一つです。ご飯や音楽など、愛犬に合った安心できる方法を見つけてあげてください。