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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
犬を飼っていると、ほぼ毎日行うお世話の1つが散歩です。毎日スムーズに散歩ができれば理想ですが、そう上手くいかないことも多々あると思います。ここでは、散歩の量や時間帯、リードを嫌がる愛犬への対策など、よくある散歩の困り事の対処法を解説します。
目次
- 散歩の時間や距離の目安がわからない!
- 食後すぐに散歩に連れて行ってもいいの?
- 散歩が夜間のみ……問題はあるの?
- 愛犬はもうおじいちゃん、散歩中に走り出したら止めるべき?
- リードを嫌がる……どうしたらいいの?
散歩の時間や距離の目安がわからない!
犬にとっての理想の散歩時間や距離には個体差や年齢による違いがあり、単純に犬種だけではかれるものではありません。そのため、毎日散歩をして愛犬の様子を見ながら、どの程度が適切なのかを飼い主さんが見極める必要があります。
1つの目安は、「散歩から帰宅後はおとなしく休んでいる」程度。そのくらい疲れているのなら、散歩の量が十分足りていると言っていいでしょう。
食後すぐに散歩に連れて行ってもいいの?
食後すぐの散歩は、嘔吐することなどがあるので危険。食事の前後は運動をさせないようにしてください。
食後2~3時間は休ませてあげて、愛犬が空腹でも満腹でもない時間を狙って散歩に行くといいでしょう。もしくは、散歩の後に少し休ませてから食事を与える方法でもOKです。散歩中のフードやおやつは最小限にとどめておき、少量でも与えた場合、激しい運動は控えましょう。
散歩が夜間のみ……問題はあるの?
お仕事などの関係で、夜間しか散歩に行けない家庭も多いと思います。昼歩かせないと……と思いがちですが、暗くて歩きにくそうということがなければ、夜間しか散歩できなくても問題はありません。
夏の暑い時期は、むしろ涼しい夜間や早朝の散歩がおすすめです。
ただし夜間の散歩は暗いので、愛犬が拾い食いをしてしまわないか、危険なものがないかなど、事故には十分注意してあげてください。
愛犬はもうおじいちゃん、散歩中に走り出したら止めるべき?
愛犬がシニア期に突入すると、運動させることを躊躇してしまいがちです。しかし、持病で獣医師から運動を止められているなどの事情がなければ、適度に走るのは問題ありません。むしろ運動をあまりにも控えてしまうと、筋肉が衰えて老化を加速させる原因に。愛犬自身に「走りたい!」という意欲があるのなら、そのまま走らせてあげましょう。
リードを嫌がる……どうしたらいいの?
子犬の頃、はじめはリードを嫌う犬も多いでしょう。リード自体を嫌がる犬もいれば、散歩そのものを怖がる場合もあります。
いずれにしても、「リードをつけて散歩に行くのは楽しいこと」と感じてもらえるようにしましょう。無理にリードを引っ張ったりせず、少しずつ慣らしてあげてください。犬によっては、首輪ではなくハーネスタイプにすると、スムーズに受け入れてくれることもあります。
リードを嫌がる犬に対しては、「リードをつけるといいことがある」と覚えてもらうといいでしょう。散歩のときだけでなく、室内でもリードをつけて過ごさせ、リードをつけたままフードやおやつを与えてみてください。徐々にリードに慣れ、スムーズに着脱できるようになるはずです。
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