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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
子犬を迎え入れた日からできること、それはトイレのしつけです。室内でちゃんとトイレができるようになれば、飼い主さんにとっても愛犬にとっても暮らしやすくなるはず。基本的な手順を知って、トイレトレーニングの成功を目指しましょう!
目次
- Step1 犬の習性と子犬の生活リズムを知ろう
- Step2 トイレトレーニングに必要なグッズを準備しよう
- Step3 トイレでの排せつを習慣づけよう
- Step4 自分でトイレに行けるようにしよう
- Step5 トイレの指示語を覚えさせよう
Step1 犬の習性と子犬の生活リズムを知ろう
排せつにまつわる犬の習性と人との違い
かつて犬の祖先は、穴ぐらをすみかとして生活し、寝床を清潔に保つために排せつは土の上や草むらなどの外ですませていました。
また、犬が排せつを我慢できる時間は人よりも長く、生後7カ月までの子犬であれば月齢+1時間程度、生後8カ月以降は一律で8時間程度といわれています。
上記のような習性から、成犬になれば朝と夕方の散歩だけで1日の排せつをすませるということも、本来は可能なのです。しかし、公園や道路は公共の場所なので、なるべく室内か自宅の敷地内で排せつさせたいところ。外で排せつする楽しさを覚えると、室内のトイレでしなくなってしまう犬もいます。
室内・外のどちらでも排せつできるようにしたいと考えているかたも、まずは子犬のうちに、室内でのトイレをしっかりしつけることをおすすめします。
Step2 トイレトレーニングに必要なグッズを準備しよう
トイレトレーニングに必要なグッズは、トイレシーツとトイレサークルの2つ。
トイレを設置したいところにトイレシーツを敷き、場所を覚えやすいようにトイレサークルで囲います。また、サークルで囲うことでトイレの外にはみ出してしまうという失敗も防げます。トイレシーツは新聞紙で代用してもOKです。
トイレの設置場所は、愛犬が排せつしそうなときにすぐ連れていけるよう、愛犬が寝る場所(ハウス)の近くを選びましょう。
Step3 トイレでの排せつを習慣づけよう
子犬を家に迎え入れたその日から、トイレトレーニング開始です。
愛犬にはクレートやケージなどのハウスで眠ってもらい、愛犬が眠りから覚めたら、ハウスから出してすぐにトイレサークル内に移動、排せつを促します。排せつができたら思いきりほめてごほうびにフードなどを少量与え、一緒に遊んであげましょう。
これを繰り返すことで、「排せつのあとに楽しいことが待っている」と覚えてくれるのです。
Step4 自分でトイレに行けるようにしよう
愛犬がトイレサークル内を排せつ場所だと認識したら、次は自分でトイレまで行けるように訓練をします。
最初のうちは、ハウスからフードを使ってトイレサークルまで誘導してあげましょう。それができるようになったら、今度はフードを使わずに手だけで誘導、それもできるようになったら、少しずつハウスとトイレサークルの位置を離していきます。
こういった手順でトレーニングをしていけば、徐々に愛犬が自分でトイレに行けるようになりますよ。
サークル内でトイレをすることに慣れたら、サークルを取ってトイレシーツだけにしても◎。その場合は、サークルの柵を1面ずつ取り外しながら、徐々に慣らしていきます。トイレシーツでの排せつもできるようにしておくと、お出かけ先などサークルがない環境になったときにスムーズです。
Step5 トイレの指示語を覚えさせよう
愛犬が排せつしている最中に、「ワンツー、ワンツー」などの決まった単語を繰り返し聞かせてみましょう。根気よく続けていくと、愛犬はその単語を聞くだけで、もよおすようになります。将来、外出先や旅行先での排せつに大いに役立つので、子犬のうちから覚えさせておきましょう。
こちらも成功したら、しっかりほめてあげることを忘れずに。
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