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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
多くの野菜はビタミンが豊富で、人にとっては不可欠な栄養素が詰まっています。犬の体にもよいとされる野菜はありますが、中には「毒」といっても過言ではない野菜も……!?今回は、犬が食べてもいい野菜と食べてはいけない野菜を解説します!
※ 記載した分量は、ドライフードを主食としている、およそ5(〜10)kgの健康な成犬を基準とした目安です。
目次
- トマト
- ほうれん草
- ブロッコリー
- 与えてはいけない野菜
トマト
夏野菜の代表格であるトマトは、犬に「与えてもいい」野菜です。
トマトは、ビタミンCやカリウムが含まれているうえ、抗酸化作用があるとされているリコピンも豊富。人はもちろんのこと、犬にとってもうれしい野菜といえます。
与える際は、生のものを1日に15g程度。ミニトマトの場合は1つまでです。皮はそのままでかまいませんが、ヘタと種は取り除いてください。ミニトマトはそのままだと喉に詰まるおそれがあるので、半分に切ってから与えましょう。
ほうれん草
ほうれん草は、犬に「少量なら与えてもいい」野菜です。
ほうれん草は、赤血球の正常な働きを促すとされている、鉄分やβ-カロテンが豊富です。ただ、カルシウムの吸収を阻害するシュウ酸も含まれているため、生食は厳禁。しっかりとゆでたあとに水洗いをすれば、シュウ酸の量をかなり減らすことができるため、犬に与える際は、必ずこの工程を行いましょう。
量は1日に小さじ1杯まで。細かく刻んでから与えてくださいね。
ただし、尿石症の既往のある犬には与えないようにしましょう。
ブロッコリー
ブロッコリーは、犬に「与えてもいい」野菜です。
ビタミンAやビタミンCなど、複数のビタミンが多く含まれているため、ブロッコリーは犬にとって好ましい食材のひとつだといえます。
与える際はしっかりとゆで、軸の部分を除いたものを1日10gまで。ブロッコリーは食物繊維が豊富なので、与えすぎるとお腹を壊す原因に。規定量は必ず守りましょう。
与えてはいけない野菜
与えてはいけない野菜の中から、代表的なものを紹介します。
ネギ類
玉ネギや長ネギなどのネギ類は、犬にとっては「毒」といえるほど危険!犬の赤血球を破壊する成分が含まれているため、最悪の場合は死に至ることも……。生のネギ類だけでなく、料理に含まれているネギ類にも注意してください。
にら
理由はネギ類とほぼ同じです。絶対に口にしないよう、日頃から注意を怠らないようにしましょう。
にんにく
にんにくも、実はネギ類の仲間。食べてしまうと、下痢や嘔吐の原因にもなりますので与えないでください。
とろろいも(長芋・ヤマノイモなど)
粘り気のある芋類は、口のまわりにつくと痒みを引き起こすことがあるので、犬用の食材としては不向きです。
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