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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
犬も年を重ねると頑固になる場合があり、飼い主さんに反抗的な行動をとることも。年をとった愛犬が散歩を嫌がり座り込んで反抗する場合は、もしかしたら「第3反抗期」かもしれません。愛犬に無理をさせないためにも、正しい対処法を学びましょう。
目次
- 老犬のこの行動って「第3反抗期」?
- 散歩を嫌がり座り込んで反抗するときは?
- さわると噛んだりうなったりするときは?
老犬のこの行動って「第3反抗期」?
犬の反抗期は、一般的に6ヵ月から1才頃に見られます。中には、1才6ヵ月から3才頃に2回目の反抗期がくる犬も。
さらに、シニア期の犬が、再び飼い主さんに反抗的になる場合もあります。その反抗的な時期を、ここでは「第3反抗期」と名づけます。
「第3反抗期」が起きるのは、犬が年を重ねることで少し頑固になっているうえ、視覚や聴覚の衰えから以前よりも怖がりになるため。噛む、うなるなどして反抗する場合もあります。愛犬がシニア期に入って急に反抗的になったら、動物病院で健康チェックを受けるといいでしょう。シニア犬の反抗期は、身体的な変化や病気が隠れていることが原因になっていることが多いです。
散歩を嫌がり座り込んで反抗するときは?
老犬は特に、散歩中に歩かなくなって座り込むことが多くなります。しかし、歩かないままにしておくと運動機能が衰えていってしまいます。老犬になると関節炎などがあることも多いですが、重度でなければ、適度な散歩で筋力を維持することは大切です。
愛犬の健康チェックを済ませ、心臓病などの病気がないようであれば、励ましたり少し散歩コースを変えたりして歩かせるといいでしょう。「あと2、3歩がんばって!」などと励まし、少し歩いたら抱っこしてもOKです。
足腰にやさしい芝生や土の上を歩かせるのもおすすめ。車通りの少ないところなど、静かな道を選ぶのもポイントです。今の愛犬にとって適切な距離の散歩をするように心がけましょう。
さわると噛んだりうなったりするときは?
犬は加齢により、視覚、聴覚、嗅覚などが衰えます。そのため突然さわられるとびっくりすることも増え、噛んだりうなったりするケースもあります。
年をとった愛犬にふれるときは、まず犬から見える位置に移動するといいでしょう。それから犬の名前を呼んだり、床を軽く叩いて音を出したりして、気づかせてからさわると安心しやすくなります。
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