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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
犬のお手入れといえば、爪切りやブラッシング、シャンプーなどを想像するかもしれませんが、犬の健康や清潔を保つためには、顔やお尻、足など、パーツごとのお手入れも欠かせません。そこで今回は、犬にとって重要な“小さなパーツのお手入れ”について解説します。
目次
- 犬にとって重要なお手入れ「顔まわり」編
- 犬にとって重要なお手入れ「お尻まわり」編
- 犬にとって重要なお手入れ「足まわり」編
犬にとって重要なお手入れ「顔まわり」編
涙やけのお手入れ
涙やけとは、涙が過剰に出ることなどが原因で、目頭あたりの毛が茶褐色に変色すること。白やクリームなど、毛の色が薄い犬は特に目立つので、ひどくならないよう、こまめに拭いてお手入れすることが大切です。お手入れするときは湿らせたコットンを使い、押さえるように拭くのがポイント。
よだれ焼けのお手入れ
口のまわりについたよだれも、放っておくと毛が変色したり、ゴミやホコリが付着したり細菌が増殖したりして皮膚炎を起こしてしまうことがあります。涙やけ同様、湿らせたコットンなどでこまめに拭き、しっかりと毛を乾かしてお手入れしましょう。
なお、ケガや病気が原因で涙やよだれの量が増えることもあります。気になる症状が見られる場合は、必ず獣医師に相談してください。
犬にとって重要なお手入れ「お尻まわり」編
肛門腺のお手入れ
犬の肛門の左右には、肛門嚢(こうもんのう)と呼ばれる袋があり、犬にもよりますが、この肛門嚢に溜まった分泌液を、定期的に絞り出すお手入れが必要です。絞るときは指の腹を使って、犬の体の頭側方向に軽く押し出すように絞ります。分泌液が飛び散ることもあるので、ティッシュなどで押さえながら行いましょう。
肛門まわりの毛のお手入れ
肛門まわりの毛は、ウンチがつきにくいようにカットするのがおすすめ。コームで肛門にかかる毛を集めて、ハサミの刃先が毛に隠れないよう注意しながら、肛門をよけて左右片側ずつカットしましょう。
犬にとって重要なお手入れ「足まわり」編
足裏の毛のお手入れ
足裏の毛が伸びていると、フローリングの床などで滑りやすくなり、足腰や関節を痛める原因に。足裏の毛が伸びて肉球を覆っていたら、ハサミかバリカンを使用しカットしましょう。ハサミでカットする場合は、コームで毛流れを整え、肉球に刃先を向けないよう注意しながら、小さく開閉させるのがポイントです。
足先の毛のお手入れ
足先の毛が伸びていると、床や地面の汚れなどが付着しやすくなります。犬を立たせたときに毛が床についているようなら、床につく毛を丸くカットしましょう
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