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岩手県北上市のトリミングサロン『OLLIE MAGIC』、『PAPA de GIGI』オーナー兼トリマー。国内で数多くのトリミングコンテストで受賞歴を持つ。
世界に評価される技術を持つカリスマトリマー、藤原直英さんの異色のキャリアとトリミングへの想いとは?
目次
- ラスベガスのコンテストで優勝! 世界から評価される技術を持つトリマー・藤原直英さん
- 愛犬の存在がきっかけで24歳で工場員からトリマーに
- 念願のサロン開業。犬から信頼関係の築き方を学んだ
- コミュニケーションも技術のうち。犬、飼い主に寄り添う施術
- トリマーの技術格差をなくし、業界全体を盛り上げるのが使命
- 「犬がいない人生は考えられない」藤原さんの夢
ラスベガスのコンテストで優勝! 世界から評価される技術を持つトリマー・藤原直英さん
世界から評価される技術を持つ、カリスマトリマーが日本にいることをご存知でしょうか。
今回紹介するのは、地元・岩手を拠点に活動するトリマーの藤原直英さん。県内にトリミングサロンを2店舗経営するほか、定期的なセミナー講師業や外部サロンの技術指導など、次世代を担うトリマーの育成にも精を注ぎます。
藤原さんは、国内の数々のトリミングコンテストでの優勝経験だけでなく、2023年にラスベガスで開催されたコンテストで1位を獲得した、いわば国際チャンピオンのトリマーなのです。
そんな藤原さんですが、なんと工場員から24歳でトリマーへ転身した、ちょっと異色なキャリアの持ち主。
「トリマーは天職」と話す藤原さんはなぜ、異業種からトリマーを志したのでしょうか? 背景には、藤原さんと愛犬たちとの深い絆がありました。
愛犬の存在がきっかけで24歳で工場員からトリマーに
自営業の両親の影響で、小さい頃から漠然と「いつか独立したい」という思いがあった藤原さん。
しかし、人と関わるのが得意ではなかったことから、専門学校卒業後は工場勤務の仕事に就きました。仕事にも慣れてきた頃、ある“違和感”を覚え始めたといいます。
「工場の仕事にもやりがいを感じていましたが、これが本当にやりたいことなのかな……と思い始めました」
そんな違和感から、自分が「本当にやりたいこと」をあらためて考え直した藤原さんは、「犬に携わる職業にしよう」と決心します。
この思い切った決断には、物心ついた頃から一緒に暮らしていたシェットランド・シープドッグの愛犬・コロちゃんの存在も影響を与えました。
「犬だけでなく、動物全般が好きでした。人より動物とコミュニケーションをとる方が性に合っていたというのもあるかもしれません(笑)」
電話帳で偶然見つけた地元のトリマー養成塾の広告がきっかけで、トリマーへの道を志します。
当時「トリマー」という言葉すら知らなかったという藤原さん。トリマーになるには、美容だけでなく犬の健康管理や飼育など幅広い技術・知識を身につける必要があります。
一からの勉強でしたが、「やるからにはとことん!」妥協知らずの性格だったという藤原さんは、学校で必死に知識と技術を学び、JKC公認A級ライセンストリマーの資格を取得。24歳でトリマーとしてのキャリアをスタートさせます。