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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
犬の食事は、1日何回与えるのが適切かご存じですか?実は、子犬と成犬では回数が異なり、さらに子犬期でも前半と後半で異なります。今回は、犬の適切な食事回数や、フードに関するよくある疑問を解説します!
目次
- 犬の食事回数は月齢によって違うの?
- ドッグフードは噛まないでもいいの?
- 犬に3時のおやつは不要だった!?
犬の食事回数は月齢によって違うの?
子犬の生活リズムはかなりハイペース。食事や睡眠を1日で何度も繰り返します。お腹が空く間隔が短いため、生後3ヵ月までの食事回数は、1日4回以上が目安です。あまり長いこと空腹が続くと、血糖値が下がってぐったりするなどの症状が出る「低血糖症」になるおそれが。この時期は一度にたくさん消化できないので、1回量は少なくても回数でカバーするようにしましょう。
生後4ヵ月~半年までは、1日3回以上。この時期もまだまだ成長期ですので、たくさんのエネルギーが必要です。子犬の食欲をみながら、必要に応じて1回あたりの量や回数を調節してください。
大体生後半年を過ぎてくると成長スピードが緩やかになってきます。1回に食べられる量も増えてきているので、1日に必要な量を2~3回に分けて与えるようにしましょう。
ドッグフードは噛まないでもいいの?
愛犬が、ドッグフードを丸飲みしているように見えることはありませんか?よく噛んで食べることがよしとされている私たちから見ると、体に悪いのでは?栄養を吸収できないのでは?など、不安になってしまうかもしれません。
しかしご安心を。犬は元来、獲物を引きちぎって飲み込むように食べていた動物なので、丸飲みされたものを消化できるよう、胃酸が人と比べて強めです。フードをガツガツと噛まずに飲み込んでいるように見えても、問題ありませんよ。
ただし、あまりにも犬が早食いすぎる場合、適切なフード量でも満足できなかったり、お腹の中でフードがいっきに膨張して問題を起こしたりする可能性があります。愛犬があまりにも早食いすぎる場合は小分けに与えたり、早食い防止用のフードボウルを使ったりするようにしましょう。
犬に3時のおやつは不要だった!?
10時のおやつと、3時のおやつ。人の子どもにとっては、栄養補給や小腹を満たすなどの意味がある場合も多いのですが、犬にとっては「不要」です。犬はフードで栄養を十分にまかなうことができるため、間食で栄養を補填する必要はありません。
犬用のおやつは、しつけのご褒美で少量与えるという使い方がベター。嗜好品ではなく、しつけの道具として考えるのがいいでしょう。与える際は、1日に与えるフードからおやつ分を取っておくか、別のおやつを与える場合はその分1日のフード量を調節するといいでしょう。与えすぎると栄養過多になり、肥満を誘発するおそれがあるのでほどほどに。
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