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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
運動不足やストレス解消などのために欠かせない散歩。しかし、愛犬がリード引っ張るため、うまく散歩ができないとお悩みの飼い主さんも少なくないようです。そこで今回は、犬が散歩中にリードを引っ張る原因と対処法について解説します。
目次
- 放っておくと危険!犬がリードを引っ張る理由とは?
- 犬がリードを引っ張るときの対処法(1)
- 犬がリードを引っ張るときの対処法(2)
放っておくと危険!犬がリードを引っ張る理由とは?
犬がリードを引っ張るときは、単に興奮しているのかもしれませんが、多くの場合は「自分が引っ張れば、飼い主さんがついてきてくれて、好きな場所に行ける」と学習してしまっているのが原因でしょう。
このような犬の引っ張りグセを放っておくと、犬は「行きたい方向に行ってもいいんだ!」と学習し、ますます引っ張るようになることがあるため要注意。脱走や事故など、トラブルの引き金となってしまうかもしれません。
また、犬がリードを引っ張ると、首輪によって気管が圧迫され、首を痛めたり、気管虚脱(きかんきょだつ)という病気を発症・悪化させたりする危険性も指摘されています。
引っ張りグセは、きちんと対処してはやめに直しましょう。
犬がリードを引っ張るときの対処法(1)
犬がリードを引っ張るのをやめさせるためには、リードを引っ張るよりも「飼い主さんに注目して歩く方が楽しい」と教えることが大切です。
飼い主さんに注目して歩く練習法
- 歩き始める前に、愛犬に「おすわり」の指示を出し、飼い主さんに注目させてアイコンタクトをとります。
- 愛犬がきちんと飼い主さんに注目したら、歩き始めましょう。
- そのまま飼い主さんに注目しながら歩くことができたら、フードやおやつを1粒与えて、「上手!」などとほめてください。
これを毎日根気よく繰り返すことで、犬は「飼い主さんに注目して歩くといいことがある」と学習し、リードを引っ張らなくなるでしょう。なお、この練習をするときは、フードやおやつがすぐに取り出せるように、フードポーチやおやつポーチを持ち歩くのがおすすめです。
犬がリードを引っ張るときの対処法(2)
上記のような練習をしても、すぐに引っ張りグセが改善されるわけではないので、愛犬がリードを引っ張っているときに、「リードを引っ張ると歩けなくなる」と教えることも重要です。
そこで、愛犬がリードを引っ張ったらその場に立ち止まり、愛犬が引っ張るのをやめてリードがゆるんだら再び歩くことを徹底しましょう。これを繰り返すことで、犬は「リードを引っ張ると歩けなくなる」を覚えてくれるはずです。
※記事内に掲載されている写真と本文は関係ありません。