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趣味で漫画を描き始めたのち、2021年『着せたい上司と、なれない部下』で漫画家デビュー。現在、『先生とひととせの青』と『正反対なわたしたち』の2作品を連載中。
愛犬家同士の恋愛模様を描く『正反対なわたしたち』の作者・夏奈ほのさんとペキプーの愛犬・ぼのくんとのくらしとは?
目次
- 犬の飼い主同士の淡い恋模様を描く、漫画家・夏奈ほのさん
- 犬がいる生活の憧れを込めた漫画『正反対なわたしたち』
- 「この子しかいない」歯の神経と引き換えに愛犬と出会う
- まるで子育てのような大変さ。子犬のお世話としつけに追われる日々
- かけた分だけ愛情が返ってくる。愛犬の存在が仕事の活力に
- 犬とのくらしの“リアル”と“憧れ”の両方を伝えたい
犬の飼い主同士の淡い恋模様を描く、漫画家・夏奈ほのさん
「ずっと犬を飼いたくて、憧れの一心から犬の漫画を描きはじめました」
そう話してくれたのは、漫画家の夏奈ほのさんです。
現在連載中の漫画『正反対なわたしたち』では、小型犬と暮らす女性と大型犬と暮らす正反対のふたりの恋模様を描いています。
犬好きが思わず共感してしまう“飼い主のあるあるエピソード”や、人間たちの生活に溶け込むワンちゃんたちの心境が丁寧に描かれているのが特徴です。
漫画にしてしまうほど小さな頃から犬のいる生活に憧れていた夏奈さんは、2023年の春、ついにペキプー(ペキニーズ×トイプードルのミックス)のぼのくんをお家に迎えました。
「ワンちゃんがそばにいる生活がいまだに信じられない」という夏奈さんに、愛犬を迎えた喜びや犬の魅力を存分に伝える作品づくりについて聞きました。
犬がいる生活の憧れを込めた漫画『正反対なわたしたち』
幼少期、戸建てエリアに住んでいた夏奈さんの近所には、さまざまな犬種のワンちゃんが暮らしていました。散歩をしているワンちゃんや、家の窓から外を覗いているワンちゃんの様子をよく目にしていたといいます。
しかし夏奈さんが、何度も「うちも飼いたい!」と両親に伝えたものの、家庭の事情でその願いは叶いませんでした……。
大人になってからも、SNSを見て犬とのくらしを夢見る気持ちが増していった夏奈さん。その憧れの気持ちからワンちゃんのイラストを描きはじめます。
まずは、会社員生活を送りながら、当時飼っていたハムスターと、ワンちゃんのLINEスタンプをつくったり、趣味で同人誌活動もおこなっていたりしていました。そんな夏奈さんの活動を見て、ある編集者から声がかかります。
それから2021年に本格的に漫画家としてデビューし、人間同士の恋愛模様を描いた連載漫画を2本担当するようにまでなりました。
忙しく執筆活動を続ける合間に、犬の作品を描いたのが漫画『正反対なわたしたち』のきっかけでした。
「人の物語をたくさん描いていたんですけど、やっぱりワンちゃんを描きたいなという気持ちが強くなったんです。『犬がいるくらしはこんな感じなのかなあ?』と妄想を膨らましながら描くのが楽しくて、私の趣味としてSNSに載せてみました」
夏奈さんの犬とのくらしへの憧れと、息抜きから生まれた作品は、SNSでの反響がとても大きかったそうです。
仕事の合間を見ては続きを描くうちに、2022年5月期の『pixivマンガ月例賞』の大賞に選ばれました。さらには編集者の目に止まり、同年には連載化が決定します。
多くの犬好きのファンから支持され、翌年3月には単行本も発売されました。