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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
愛犬には、健康で長生きしてもらいたいものですよね。そのためにできる方法のひとつが、愛犬がストレスを感じにくい環境を整えることです。これから紹介する8つの習慣を取り入れて、愛犬のストレスを予防・解消しましょう。
目次
- 生活環境が原因のストレスを解消する習慣
- 気候が原因のストレスを解消する習慣
- 飼い主さんとの関係が原因のストレスを解消する習慣
生活環境が原因のストレスを解消する習慣
床を滑りにくくする
フローリングの床は滑るので、ひざの関節を痛めやすく、ストレスの原因になることも。愛犬が動きまわる部屋には、滑りにくい床材や厚いカーペット・ラグなどを敷くか、滑り止め剤を塗って、滑りにくくする工夫を施しましょう。
高い段差を上らせない
高い段差や急な階段を上り下りすると、愛犬が足腰の関節を痛める原因になります。なるべく上らせないようにして、どうしてもという場合は、飼い主さんが愛犬を抱きかかえて移動しましょう。
抱っこする際、縦抱きは背骨を圧迫してしまうためNG。愛犬の背中が地面と平行になるように抱いてあげてください。
食べやすい高さの食器台を使う
高さの合わない食器台でフードを食べると、首や足腰に負担がかかってしまいます。また、頭を上げた姿勢のほうが、食べ物をスムーズに胃へ送り込めます。愛犬が楽に食事をとれるように、高さの合った食器台を選んであげましょう。
気候が原因のストレスを解消する習慣
室内の温度と湿度を愛犬に合わせて調整する
夏の暑さや冬の寒さが、愛犬の体に負担となることも。特に老犬は温度調節がしにくくなるため、感じる負担が大きいでしょう。
ふだん愛犬が過ごす部屋の温度は24~26℃前後、湿度は50~60%が、快適な環境の目安。同じ部屋でも、天井の近くと床の近くでは温度・湿度が異なるので、愛犬の顔の高さで測ることが大切です。
おなかを冷やさないようにする
体質によっておなかが冷えやすく、夏でも下痢や便秘をする犬もいます。愛犬がおなかをこわしやすい場合は、人の赤ちゃん用の腹巻きやネックウォーマーなどを代用してもいいので、冷えを予防してあげましょう。
冬の散歩では寒さ対策を忘れない
急な気温の変化にさらされることも、ストレスになるため要注意。冬の散歩では、外の寒さがストレスになっているかもしれません。
寒がりの犬や老犬の場合は、洋服を着せて散歩するのも◎。ただし、犬が嫌がる場合は、無理に着せないようにしてください。
飼い主さんとの関係が原因のストレスを解消する習慣
愛犬に毎日積極的に話しかける
飼い主さんとのふれあい不足も、犬がストレスを感じる要因のひとつです。散歩やお手入れなどの飼い主さんとの関わりは、愛犬にとって大きな喜びになるので、毎日たくさん話しかけながらお世話をしてあげましょう。言葉の意味がわからなくても、愛犬の脳にいい刺激を与えているはずですよ。
サークルやクレートで安心して過ごせるように慣らしておく
ただし、飼い主さんがかまいすぎたり、愛犬とずっとくっついたりしている場合も要注意。四六時中飼い主さんと一緒にいる犬は、離れたときに感じるストレスが大きくなります。入院や災害時の避難などが必要な場合にも備えて、サークルやクレートなどのハウスに慣らし、愛犬が単独で安心して過ごせる場所と時間をつくりましょう。
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