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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
愛犬との防災対策には、グッズや避難場所などの確保はもちろん、犬自身に対する備えも重要です。そこで今回は、災害に備えてふだんからしておくべき“しつけ”をご紹介します。もしも被災したときでも、愛犬の安全を守り、ストレスを軽減させるために役立ちますよ。
目次
- なぜ防災対策として“しつけ”が必要なの?
- 必要なしつけ1:基本的なコマンドをマスターしておく
- 必要なしつけ2:飼い主さんと離れて過ごせるようにする
- 必要なしつけ3:ほかの人や犬に慣れさせておく
- 必要なしつけ4:どこでもトイレができるようにしておく
なぜ防災対策として“しつけ”が必要なの?
災害発生時、避難生活ではふだんと異なる特殊な環境で過ごすことになります。しかし、慣れていない環境下では、愛犬がストレスを感じ、体調を崩すことにもなりかねません。そんなストレスを少しでも軽減させるために、災害時に落ち着いて行動できて、避難先でも安心して過ごせるようにしつけをしておくことが必要なのです。
災害時の状況や避難生活をシミュレーションしながら、必要なしつけを考えていきましょう。
必要なしつけ1:基本的なコマンドをマスターしておく
愛犬を危険から守るためにも、「おいで」や「待て」などの基本的なコマンドを教えておくことは大切です。もし飼い主さんの指示に従えないと、災害時や緊急時に愛犬をうまく誘導することができず、危険にさらしてしまいます。
愛犬がとっさのときにも飼い主さんの指示にこたえられるように、ふだんから練習しておきましょう。
必要なしつけ2:飼い主さんと離れて過ごせるようにする
避難所では、人とペットの生活区間は分けられる場合が多いです。愛犬が飼い主さんから離れることに不安やストレスを感じると、吠えにつながりほかの人の迷惑になってしまうかもしれません。飼い主さんと離れても、落ち着いて眠ったり吠えずに待っていられたりするように、ふだんからからしつけておきましょう。
また、避難所ではケージやクレートなどで長時間過ごすことも予想されるので、日頃からクレートトレーニングをして、安心できる場所にしてあげてください。
必要なしつけ3:ほかの人や犬に慣れさせておく
避難所には、多くの人が集まります。ボランティアスタッフやかかりつけではない獣医師、子どもたちなど、飼い主さん以外の人が愛犬に接する機会も増えるでしょう。また、避難所ではほかの犬と近い距離で過ごすことになります。
トラブルを防ぎ、ストレスの少ない避難生活を送るためにも、ふだんからほかの人や犬に慣れさせておきましょう。
必要なしつけ4:どこでもトイレができるようにしておく
避難所では、衛生面に配慮して、屋内外の一定の場所で犬の排せつをするように決められている場合があります。状況に応じて、屋内外のどちらでも排せつができるようにしておくと安心です。
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