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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
一見「かわいい」と思える犬のしぐさでも、病気のサインが隠されている場合もあるので注意が必要です。ここでは病気の可能性が考えられるしぐさについて、クセと病気を見分ける方法と原因を探っていきます。
目次
- 愛犬が横座りをするのは大丈夫?
- 愛犬が首をかしげるときは?
- 前足をなめるときはどうすればいい?
愛犬が横座りをするのは大丈夫?
「横座り」とは、後ろ足を横に伸ばす座りかたのことです。
愛犬が横座りをしているとかわいらしく見えますが、油断は禁物。もしかすると関節に異常があるのかもしれません。
この場合、股関節のはまりがゆるい「股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)」や、ひざの皿がずれている「膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)」などの疑いがあります。
愛犬が立ち上がりにくそうにしていたり、立ち上がってしばらくはどちらかの足をかばったりするなどの症状がある場合は要注意。スクッと立ち上がり、歩き方に問題がない場合や、左右どちらにもする場合は、単にクセの可能性が高いでしょう。
愛犬が首をかしげるときは?
飼い主さんが話しかけたときや物音がしたときに、犬は首をかしげることもあります。これらの状況で首をかしげるのは問題ありませんが、愛犬がずっと首をかしげていたら注意が必要。
首をかしげるだけでなく頭を振る場合は、「外耳炎」など耳の病気かもしれません。首をかしげたまま、傾けた方向にクルクル回る場合は、脳に異常があるおそれも。
前足をなめるときはどうすればいい?
犬は食後や就寝前に前足をなめることがあります。何かのタイミングで習慣的になめる、退屈しのぎに少しなめるなどの行動は単なるクセでしょう。
しかし、同じ箇所をしつこくなめる、時間を問わずいつでもなめるなどの行動は強いストレスや不安からくる行動の場合もあります。なめた箇所が赤くなったり、毛が薄くなったりしても同様です。皮膚がかゆい、痛いなどの理由でなめている可能性もあります。
皮膚疾患の疑いもあるので、悪化する前に動物病院に相談してください。
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