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WanQol編集部が街角で出会った素敵な愛犬家とわんちゃんを紹介する《WanScene》(ワンシーン)。今日は光が丘公園で、柴犬のANKH(以下アンク)とそのご家族に出会いました。アンク との素敵な暮らしについて、飼い主の谷内さんご夫婦にお話を伺いました。
目次
- 光が丘公園で出会った愛犬家とわんちゃん
- 20年以上わんちゃんとの共存生活
- 保護犬のアンクは常に何かに怯えていた
- 先住犬が知らぬ間に残してくれていたもの
- わんちゃんだってそれぞれ性格が違って個性がある
光が丘公園で出会った愛犬家とわんちゃん
愛犬データ No.100
ANKH(アンク)ちゃん/犬種:柴犬(7歳)
20年以上わんちゃんとの共存生活
- アンクのおかげで先住犬も元気になった
我が家の犬歴はもうかれこれ20年以上になりますね。練馬区の里親探しのイベントで運よく抽選に当たり、うちに来てくれた雑種犬が1匹目。その1年後くらいに、知人で赤ちゃんが生まれて2匹に。さらに、なんとその子たちから子供が5匹も生まれたんですよ!4匹は里親にもらっていただいて1匹だけ残しました。そしてしばらくは親娘3匹との共同生活でした。
当時は、お散歩も3匹一緒だとしっちゃかめっちゃかで…吠えるわ騒ぐわで毎回大変でしたね。こうして『公園でのんびりお散歩♪』なんて雰囲気じゃなかったです。
トレーニングもさせたけど、やっぱり3匹揃うと勢いがついちゃうみたいなんですよね。1匹ずつだと大人しいのに、集団になると変わるんです。つくづく「犬ってやっぱり群れ社会なのね」って痛感していました(笑)
時は経ち、最年少だった娘犬も、両親も亡くなってひとりになったことで老いが一気に加速してしまったんです。そこで新メンバーを投入してみることにしました。1匹目同様、区の里親で見つけたのがこの子 です。
里親募集のHPで写真を見て、すぐに気に入りました。今までの歴代の犬がみんな黒かったこともあり、見た目からして我が家のわんちゃんらしいなって。
すぐに実際に会いに行ってこの子をもらって来ました。しかも想像以上に先住犬との相性が抜群!ヨレヨレのおばあちゃんのようだった娘犬。彼女はアンクと出会ってから、みるみるうちに元気になったんですよ。そして心配していたのが嘘のよう、19歳まで生きました。若いパワーってすごいですね(笑)
保護犬のアンクは常に何かに怯えていた
- 穏やかで優しい子…他の犬がこない限りは(笑)
アンクがうちに来たのは、彼女が1歳の時。はじめはもう本当にビビりでビビりで…ずっと部屋の隅から動かなかったんです。この子の怯える様子を見ると「どんな1年を過ごしてきたのか」と思う時もあったけれど、私たちは里親なのでこればっかりは分からないですよね。
今でも、過去のトラウマなのか大きい物音には敏感です。特にシャッターが閉まる音には異常に怖がるんです。その度に「大丈夫よ」って声をかけてあげています。
『うちでもう一回やり直そう』という意味を込めて、アンク(=エジプトの言葉で再生の意)という名前にしました。先住犬がいたからか、生活に慣れてくれるのは早かったと思います。
基本的には、穏やかな性格ですよ…他のわんちゃんが来ない限りは(笑)。どういうわけか、先住犬が亡くなってからどんなわんちゃんもダメになっちゃったんです。それまでは、超大型犬だって、尻尾を振って自分から寄って行っていたんですが、今は小型犬でも唸ってしまいます。
根が小心者なので、ひとりになってからは警戒しているようです。
先住犬が知らぬ間に残してくれていたもの
-だれよりも話が通じる愛犬アンク
「この子はなんか違うな」ってうちへ来た当初にピンときました。これまで飼ってきた犬と比べて、アンクからのアイコンタクトが多いのに気付きました。いつも私たちの方から「ねぇねぇ」て声を掛ける前にこっちを伺っているんですよ。「あれはどういう意味なんだろう」「何を言おうとしているのかなぁ」って頭の中ですごく考えているのが伝わってきます。
反応してくれるので、会話していて楽しいんです。「水飲んできな〜」って言うとちゃんと飲みに行くんですもん。面白い!
あと、ふとしたときの“ポインティング”が可愛い!ちょこっと片足を上げて止まるポーズ。狩猟犬が獲物を見つけるとやるそうですね。アンクも興味があることやものが目の前にあるとこのポーズがでます。おやつがある時など、何気ない時に見れるのが楽しみです(笑)
実は、アンクに関してはしつけに困ったことがないんです。というか、しつけをした覚えがありません。今思うと、先住犬が色々教育してくれていたんだと思います。先輩として、家のルール「あれはやっちゃダメなんだよ」とか継承してくれていたんでしょうかね(笑)。トイレも勝手にできるようになったし、ごはんだって自然と“待て”ができていました。
ボールを持ってきて「遊んでよ」「やっぱり飽きたからもういい」「疲れた」なーんて自分勝手でワガママな時もありますが、可愛いもんです。
わんちゃんだってそれぞれ性格が違って個性がある
-愛犬との距離感が変わった
わんちゃんと暮らしていると、学ぶことだらけ。1番は、犬の性格ですね。4匹飼ってみて、みんなのユニークさを感じました。
例えば…はじめの子は神経質でクール。オスだったからか人懐っこいタイプではありませんでした。家族とだってずっと一定の感覚を保っていましたね。反対に甘えん坊だった2匹目。私たちにベッタリの構ってちゃん。作業していても、間に入ってきて邪魔してくるほどでした。その娘は賢くて要領がいい子。両親の褒められていることや叱られているシーンを見て自分で学習していたんでしょう。全く手がかからなかったんです。
そんなにぎやかなわんちゃん生活を通して、ペットに対する関わり方も変化しました。昔は犬は外で番犬のようなイメージだったけど、今はもう違う。“家族”です。旅行も、犬の泊まれるところしか行きません。3匹いた頃は、お散歩でも大変だったので旅行なんてもう疲れに行くようなものですよ(笑)。それでも、愛犬と一緒にいれるだけで嬉しいんです。