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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
飼い主さんが帰宅すると、愛犬が留守番中に食ふんをした形跡があったり、トイレシーツをビリビリに破いていたりなど、困った行動をしていたというケースも少なくないはず。今回は、愛犬の留守番でありがちな4つのお悩みについて、Q&A形式で解説します!
目次
- Q1.留守番中の食ふんをやめさせるには?
- Q2.トイレシーツをビリビリに破くのをやめさせるには?
- Q3.飼い主さんの帰宅時、興奮してトイレの上を走り回る場合は?
- Q4.留守番のときだけ吠えるのはなぜ?
Q1.留守番中の食ふんをやめさせるには?
帰宅すると、どうやら愛犬がウンチを食べたような形跡があります。やめさせるにはどうしたらいいでしょうか?
A.食ふん防止のサプリメントも活用してみて
食ふんをしやすいのは、とくに3~4カ月の食欲旺盛で元気な小犬。成犬になると9割近くが改善するものの、できれば子犬の頃から食ふんを習慣化させないことが大切です。
市販のサプリメントで食ふん防止に効果的なものもあるので、獣医師に相談して試してみてもいいでしょう。
また、留守番中の排せつを少なくするために、留守番前に散歩に行くなどして排せつを促すのも効果的。留守番中に退屈で食ふんしてしまう場合もあるので、留守番前にしっかりエネルギーを発散させることが大切です。
Q2.トイレシーツをビリビリに破くのをやめさせるには?
帰宅したら、愛犬がトイレシーツをビリビリに破いていました。誤食のおそれもあるのでやめさせたいです。
A.トイレトレーをメッシュつきのものに
飼い主さんが留守にしている不安やストレスから、さまざまな破壊行動をする犬もいます。トイレシーツにイタズラをする場合は、メッシュつきのトイレトレーを使ってみましょう。また、不織布でできた洗えるトイレシーツを使う方法もありますよ。
もちろん、留守番前にエネルギーを発散させることも忘れずに。出かける直前に安全なおもちゃや噛むおやつなどを与えていってもいいでしょう。
Q3.飼い主さんの帰宅時、興奮してトイレの上を走り回る場合は?
帰宅すると、愛犬が興奮してサークル内を走り回ります。サークル内に設置しているトイレの上も走り回るので、その勢いでウンチが部屋に転がってしまうことが……。
A.サークル内に仕切りを設けて
飼い主さんの帰宅を喜ぶあまり、興奮してサークル内を走り回る犬もいます。
その場合は、トイレの前に愛犬が通れる程度のすき間をあけた仕切りをつくりましょう。こうしておけば、落ち着いた状態でないとすき間を通れないので、トイレの上を走り回るのを防止できます。
また、帰宅時の飼い主さんの態度も大切です。興奮しやすい犬の場合、飼い主さんは帰宅してもできるだけ落ち着いた態度で犬に接すること、犬の興奮が落ち着くまではあまり構わないことを心がけましょう。
飼い主さんが愛犬と対面するときには、トイレと反対側の面から会いに行くようにしてください。
Q4.留守番のときだけ吠えるのはなぜ?
家を出る際、ゴミ出しのときは吠えないのに、留守番のときだけなぜか吠えます。どうやって見分けているのでしょうか?
A.ゴミ袋があるときとないときのパターンを学習しているのかも
この場合は、飼い主さんが外へ出るとき、ゴミ袋を持っていればすぐに帰ってくると、学習して分かっているのだと考えられます。
犬はふだんとの違いに敏感な動物。留守番のときだけ吠えるのは、飼い主さんが長時間不在になるなんらかのサインを見分けているのでしょう。
長時間の留守番が苦手ということでもあるので、留守番をさせる場合は前述のように、散歩に行ったり思いきり遊んであげたり、エネルギーを発散させてから出かけるようにしましょう。また、出かける前に噛んでもいいおもちゃや噛むおやつなどを与え、食べている間に出かけるようにすると、吠え防止になります。
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