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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
果物というと健康的なイメージがありますが、それは人にとっての話。犬の場合、食べてもいい果物もありますが、絶対に食べてはいけない果物も存在するのです。今回はメジャーな果物の中から、食べていい物と悪い物を解説します。
※ 記載した分量は、ドライフードを主食としている、およそ5(〜10)kgの健康な成犬を基準とした目安です。
目次
- 与えても問題ない果物
- 少量なら与えても大丈夫な果物
- 絶対に与えてはいけない果物
与えても問題ない果物
りんご
りんごに含まれるペクチンは、便通を促して腸内環境を整える効果が期待できます。カロリーが低く食べごたえもあるので、ダイエット中のおやつにも最適です。
与える場合は、皮・種・芯を取り除き、小さく切って20gまでを目安にしましょう。
バナナ
バナナに含まれるカリウムは、筋肉の動きや腸の働きを助ける効果があるとされています。
与える際は皮をむき、表面の白い筋も取り除いてから、20g程度まで。
いちご
ビタミンCが豊富でカロリーも低いため、りんご同様ダイエット中のおやつに適しています。
与える場合は、ヘタを除いて20gまで。表面の種はそのままで問題ありません。
少量なら与えても大丈夫な果物
オレンジ
水分量が多いので、水分補給として利用することもできますが、与えすぎると下痢の原因に。そしてオレンジの皮は中毒成分を含むため、残さずむいてからでないと与えてはいけません。
食べさせる場合は、皮をしっかりとむき、薄皮や種も取り除いて、果肉だけを15gまで。
みかんも同様の認識でOKです。
マンゴー
栄養豊富ですが、食べ過ぎやアレルギーがある場合は、全身がかゆくなることがあります。
与える場合は皮をむき、愛犬の様子を見つつ15gまで。ドライマンゴーは与えないでください。
絶対に与えてはいけない果物
ぶどう類
ぶどう類は、犬にとっては「毒」といっても過言ではありません。お腹を壊すだけでなく、腎不全などの重篤な中毒症状が起きた例もあります。生はもちろんのこと、干しぶどうも同様です。これらのほかにもレーズンパンやレーズンが含まれているお菓子などは、絶対に犬の届かないところにしまってください。
いちじく
皮・果肉・葉など、ほとんどの部位に中毒成分が含まれているため、食べると嘔吐や口内の炎症を引き起こします。少量でも与えるのは避けましょう。
ドライフルーツ
食物繊維・糖分共に多く含まれていますし、危険なぶどう類が混ざっていることも。甘い匂いに釣られて誤食してしまわないよう、十分に注意してください。
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