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トイプードル3匹(ちろる・シエル・フルール)と暮らす。愛犬のためにトリマーの専門学校でトリミング技術を習得。犬の個性を引き出す、独特なカットデザインが得意。
個性溢れるカットをしたトイプードル3匹が暮らす、飼い主・ななえさん家族の愛すべき日常とは?
目次
- トイプードルの愛犬のカットを担当する飼い主・ななえさん
- 「もっと愛犬の個性を活かしたい」トリマーの専門学校への進学を決意
- 100点はない! 進化しつづける、ちろるちゃんの『モフカット』
- 犬への熱量に根負け。魅力を知り、多頭飼いするまでに
- 見た目も性格もそれぞれ。犬とくらして初めて知った感覚
- 家族みんなが優しい気持ちになれる、愛犬たちの力
トイプードルの愛犬のカットを担当する飼い主・ななえさん
めずらしいカットをしたトイプードルのちろるちゃんを知っていますか?
『New York Post』というメディアに取り上げられたり、SNSのコメント欄には様々な言語でのコメントが溢れたりと、世界中の人からも注目を浴びています。
ちろるちゃんのInstagramのフォロワーは29万人を超える人気ぶり。海外でも、モフモフでまんまるな姿の通り、“mohu”という愛称で親しまれ、「世界で最もかわいい犬」と評されたされたこともあるほどです。
「ちろるの個性を一番引き出せるカットがしたかったんです」
そう話してくれたのは、ちろるちゃんの飼い主であるななえさん。幼少期からワンちゃんが大好きだったというななえさんは、ちろるちゃんを迎えたことをきっかけに、専門学校への進学を決めトリマーの資格を取得しました。
実は、このちろるちゃんの個性あふれるカットは、飼い主のななえさん自ら生み出したのです。
あまりSNSには登場していませんが、ななえさんの家にはもう2匹、トイプードルがいます。この2匹のカットもななえさんが担当しています。
ちろるちゃんのカットのこだわりや、トイプードル3匹を迎えたことによる家族の変化について、ななえさんにお話を聞いてみました。
「もっと愛犬の個性を活かしたい」トリマーの専門学校への進学を決意
トイプードルは、定番といわれる「テディベアカット」や頭を丸くふんわりさせる「アフロカット」、お尻を大きく見せる「おパンツカット」など、さまざまなカットを楽しめる犬種です。
しかし、ちろるちゃんのような顎の毛も長く、胴や足までモフモフしたトイプードルは初めてみたという人も多いのではないでしょうか。
ちろるちゃんのカットの一番のこだわりは、足の形にあるといいます。「鉛筆カット」とななえさん自ら名づけたカットは、通常は足は真っ直ぐな形にカットするところ、鉛筆のように足先に向けて細くなる形をしています。
「ちろるは足が短めなので、その短さを活かしたカットの仕方を探しているうちに『鉛筆カット』に辿り着きました。漫画みたいで可愛いなって。ちろるは鼻が長いのでそのバランスをとるために顎も長くしているんです。この全体のカットのことを私が勝手に『モフカット』と名付けました(笑)」
トイプードルに定番デザイン「テディベアカット」や「アフロカット」など、ちろるちゃんはさまざまなカットに挑戦してみたものの、ななえさん曰くどこかしっくりこなかったそう。
「この子の個性を一番活かせるカットをしてあげたい」
そんな想いから、トリミングの専門学校に通いトリマーの資格を取得しました。いまでは月に1回、ちろるちゃんだけでなく、シエルちゃん、フルールちゃんのカットもななえさんが行なっています。
「シエルは、胴体はモフモフで足はバリカンで落とす『羊カット』にしています。もともと『サマーカット』やおしりに丸みを持たせる『おパンツカット』にしていたのですが、最近少し太ってきたからか似合わなくなってしまって(笑)むしろ、いまの体型を活かしたカットを考えたときに『羊カット』がぴったりかと思いました」
「トイプードルだからこのカット」と決めるのではなく、トイプードルの中でも鼻や足の長さ、目の雰囲気や体の形など、1匹1匹が持つ個性を見た上でカットの仕方を決めるのが、ななえさんの流儀なのだそうです。
「この顔の形だったら、このカットが絶対似合う! っていう絵が、頭の中に浮かんでくるんです。そのカットに近づけられた瞬間が一番うれしいです」
100点はない! 進化しつづける、ちろるちゃんの『モフカット』
トリマーの資格を取得するためには、毎日違うワンちゃんをカットしながら技術を身につける必要があります。
「みんな性格が違うので、噛む子もいれば暴れる子もいるんです。どう接したらおとなしくカットさせてくれるかなと、試行錯誤する日々でした」
専門学校で学ぶデザインや飼い主さんから求められるデザインは、「テディベアカット」や「アフロカット」などの定番カットが多かったそう。しかし、そんな中でななえさんは、ちろるちゃんの『モフカット』を生み出しました。そして、このカットの魅力は、ななえさんの満足だけにはとどまらず、SNSを通じて世界中に広がりました。
「大喜利のように海外の人からいろんなコメントが届くんです。近所の人に似てるとか、家にある椅子に似てるとか(笑)」
中には、トリミングサロンの人から『このカットにして欲しいとお客さんからちろるちゃんの写真を見せられました!』との声まで。
ななえさんが生み出した独特のデザインやセンスは、多くの犬好きの心を動かしています。
「でも、これまで『今回のモフカットは100点だ!』と思えたことがないんですよね。いつもちょっと納得できないところや悔しさが残る部分があって、来月はもっとこうしてみようとブラッシュアップし続けているんです」