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犬と絵本、まったく関係ないもののようにも思えますが、どちらもそっと人の心に寄り添い、幸せを運んでくれる存在です。
犬を描いた絵本というのも、実はたくさんあるんですよ。
犬との暮らしの中で、日々、多くの幸せを噛みしめているであろう飼い主さんに、絵本を通してさらなる犬の魅力を感じていただきたいです。
目次
- テーマ:「個性的な、犬」
- 愛犬との絶対的な信頼関係に憧れる!『クリフォード おおきなおおきな あかい いぬ』
- 犬とか猫とかどっちだっていいんじゃない?『ねぬ』
- 相思相愛の愛くるしい友達犬『ぽめちゃんとだっくすちゃん』
テーマ:「個性的な、犬」
たくさんの犬種がいるのもわんちゃんの魅力の一つ。性格も様々ですよね。
今回ご紹介する3冊には、一風変わっているけれども、ユニークでなんとも憎めない犬たちが登場します。さて、どんな子たちでしょう?
愛犬との絶対的な信頼関係に憧れる!『クリフォード おおきなおおきな あかい いぬ』
主人公のエミリー・エリザベスは犬のクリフォードを飼っています。犬を飼っている子は他にもいるけど、このあたりでいちばん大きくて赤いのはクリフォードです。とってもかしこく芸もできちゃう。大きすぎるゆえに困ることもありますが、エミリー・エリザベスにはクリフォードが一番!お互いへの愛情がギュッと詰まった一冊です。
アメリカでは40年以上も愛されているこのキャラクター。日本でも何度か翻訳されています。クリフォードの魅力は何といってもその大きさ!モフモフとした広い背中にぎゅっとしがみついてみたい!
モノクロで描かれた世界に、真っ赤なクリフォードの圧倒的な存在感。エミリー・エリザベスが、全力でクリフォードの魅力を話してくれます。大好きがあふれているのです。この犬バカぶり。愛犬家なら絶対に親近感がわくこと間違いなし!
そして何より、全力でうなずきたくなるこのページ。
見てください!エミリー・エリザベスのこの表情!エミリー・エリザベスの犬は、絶対にクリフォードと決まっているのです。そして、クリフォードにとっても、友情を築けるのはエミリー・エリザベスしかいないのです。うらやましいほど、相思相愛ですね。
犬とか猫とかどっちだっていいんじゃない?『ねぬ』
なんとも不思議なタイトルです。
いったい何のこと?表紙の動物はまるで猫のように見えますね。
生まれたときから猫になりたかった犬の「ねぬ」。
犬と猫は仲が悪いっていうけど、そんなの誰が決めたこと?
へんなやつだと犬には知らん顔されるし、猫と仲良くなりたくても受け入れてもらえない。そんな時、犬(いぬ)みたいに鼻が利き、猫(ねこ)みたいに身が軽い猫”いこ”と出会います。
犬みたいなところも猫みたいなところもある。そんな自分がかっこいい。そうきっぱり言う”いこ”に、衝撃を受ける”ねぬ”。そう、誰でもない「わたしはわたし」なんですよね。ありのままで潔く生きる姿勢に勇気をもらえます。関西弁の語り口調がとても優しくじんわり心に沁みてきます。
相思相愛の愛くるしい友達犬『ぽめちゃんとだっくすちゃん』
白くてふわふわなぽめちゃんと、サラサラの長い毛がかわいいだっくすちゃんは、お互いのことが大好き。あんまり好きすぎて、だっくすちゃんは、ぽめちゃんになってみたいと提案します。
驚きつつも受け入れるぽめちゃん。
お互いの素敵なところを言い合って、マネっこしてみます。でもなかなかうまくいきません。
独特の敬語でゆったりお話しするぽめちゃんと茶目っ気たっぷりのキュートなだっくすちゃん。対照的だけどお互いになりたくて必死な2匹が本当にかわいい!最後は、そのままの自然体な相手が一番好きだと気づきます。
子どもの頃、大好きなお友だちと自分が同化してしまうんじゃないかというくらい、ずっと一緒にいた記憶があります。おそろいのものを持ったり、二人にしかわからない言葉で話したり。好きだからこそ相手になりたい。その気持ち、すごくわかる気がします。
個性的なわんちゃんたち、いかがでしたか?
たまに夢の中で、自分のペットとそっくりな何百匹もの同じ種類の子たちに囲まれるという状況に陥ることがあるのですが、なぜだか必ず最後には最愛の一匹を見つけ出すことができるんですよね。(起きたとき本当にほっとします…)
飼い主さんにとって愛犬は唯一無二の存在です。
他の子とは違うかわいさに愛情を感じたり、一緒にいるうちに自分もまた愛犬に似てきたり…。あなたしか知らないわんちゃんの個性。たくさん見つけてあげてくださいね。