愛犬と暮らすメンバーで構成された、犬愛の強いメディア編集部です。 「犬想い」を軸に、ワンちゃんと飼い主さんの暮らしが上向く情報をお届けします。

子どものころ、痛いところに手を当ててもらって「痛いの痛いの飛んでいけ」と言われた経験がある人もいるかもしれません。では犬の場合も、信頼する飼い主の手に、痛みを和らげる力はあるのでしょうか。
犬の行動学に詳しい獣医師・茂木千恵先生と、実際に犬の介護や緩和ケアに携わる獣医推拿整体師・獣医中医師の吉岡奈緒美先生に聞きました。
目次
- 飼い主になでられると、犬の痛みは軽くなる?
- 犬に「続ける・やめる」を選んでもらう
- 緩和ケアの現場では、触れ合いをどう考える?
- 痛みがある犬には、どう触れればいい?
- 触れ合いは、治療を支えるケアのひとつ
- 触らないことも、寄り添うこと
- 参考文献
飼い主になでられると、犬の痛みは軽くなる?

「結論からいうと、飼い主がなでることで、犬の痛みそのものが軽くなるとは現時点では証明されていません。一方で、信頼する飼い主との穏やかな触れ合いが、不安や緊張を和らげる可能性はあります」(以下:茂木先生)
実際、健康な家庭犬33頭を対象とした研究では、動物病院での診察中に「飼い主がなでたり声をかけたりする場合」と、「飼い主はそばにいるものの、犬には触れたり声をかけたりしない場合」を比較しています。
その結果、飼い主との触れ合いがあった場合は、診察台から飛び降りようとする行動が少なく、心拍数や眼表面温度の上昇も抑えられていました。こうした結果から、飼い主との穏やかな触れ合いは、動物病院というストレスのかかる場面で犬のストレス反応を和らげる可能性があると考えられています。
「ただし、痛みがあるときは、普段なでられるのが好きな犬でも、触られることを負担に感じることがあります。
変形性関節症などの慢性的な痛みでは、患部だけでなく、その周囲や離れた場所まで刺激に敏感になることもあります。そのため、『痛い場所を避ければ、ほかはどこを触っても大丈夫』とは限りません」
そのため触れるときは、犬の反応を見ながら、接触を続けてもよさそうかを見極めることが大切です。












