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獣医師資格取得後、小動物臨床経験6年。主に犬猫の臨床に携わる。現在は子育てをしながら、愛猫と暮らしている。
犬の足の裏の毛には本来、肉球の間の皮膚が傷つくのを防ぎ保護する役割がありますが、伸びすぎるとかえってケガの原因になるため、注意が必要です。今回は、犬の足の裏の毛をバリカンでカットする方法や注意点などについて解説します。
目次
- 犬の足の裏の毛が伸びすぎるとケガの原因に
- 犬の足の裏の毛をバリカンでカットする方法
- 犬の足の裏の毛をお手入れするときの注意点
犬の足の裏の毛が伸びすぎるとケガの原因に
犬の足の裏の毛が伸びて肉球の表面を覆うようになると、フローリングなどを歩く際にすべりやすくなります。そうなると関節に負担がかかり、「膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)」や「前十字靭帯断裂(ぜんじゅうじじんたいだんれつ)」といったケガを引き起こすおそれが。
また、すべって転倒してしまった場合は骨折する危険もあるので、肉球が常に見えている状態をキープするよう、定期的にカットしてあげることが大切です。カットの頻度は月に1回くらいが目安。長毛種の犬は毛が伸びやすいので、とくに注意してお手入れしてあげましょう。
犬の足の裏の毛をバリカンでカットする方法
犬の足の裏の毛をカットするときは、ペット用のバリカンを使うのがおすすめ。バリカンを肉球と平行に当てて、肉球からはみ出ている毛をカットしましょう。
その際、大きい肉球に向かって、毛並みとは逆らうようにバリカンを動かすと、手早くカットを終わらせ、愛犬にかかる負担を軽減できます。
なお、肉球の間の毛までカットするのは難しく、無理に行うとケガの原因になるおそれが。飼い主さんが自宅でカットする場合は、肉球の表面にかかる毛だけで十分です。
犬の足の裏の毛をお手入れするときの注意点
ハサミを使って犬の足の裏の毛をカットすると、犬が動いたときにケガをするリスクが高くなります。お手入れに慣れていない飼い主さんの場合は、バリカンを使ってカットするようにしてください。
ただし、バリカンを使う場合でも、バリカンを縦に当てると肉球を傷つけるおそれがあります。バリカンを使うときは肉球から少し浮かせて、平行にゆっくりと動かすようにカットしましょう。
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