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愛犬・ニーニーとの生活を豊かにすべく退職。家族との楽しい日々を絵日記にしながら老犬介護にいそしんでいる。スーパーでニーニーが喜びそうな野菜や果物を探すのが日課。
愛犬のシニアチワワ・ニーニーちゃんが快適に暮らせるように。飼い主・ウチュさんのくらしの工夫や心がけとは?
目次
- 16歳のシニア犬のチワワと暮らすウチュさん
- 視力の衰えた愛犬が怪我をしないように、犬用の白杖を自作
- 愛犬との初めての老犬介護生活。物や情報を頼り、試行錯誤
- 高校生の時に迎えた、怖がりでクールな性格の愛犬・ニーニー
- 人見知りの愛犬を手懐けた「すごいやつ」が人生のパートナーに
- 「愛犬のため」の選択が、自分の心と身体を守ってくれた
- 老犬もかわいい? 成長する愛犬との時間を全力で楽しむ
16歳のシニア犬のチワワと暮らすウチュさん
専業主婦のウチュさんは、SNSで日常のちょっとしたトピックを漫画にして投稿しています。
漫画の中には、愛犬・ニーニーちゃんもよく登場します。最近では、今年で16歳を迎えたニーニーちゃんのために、ホームセンターで買える材料だけで、ウチュさん夫婦が「白杖」を手作りしたことが話題となりました。
ニーニーちゃんのくらしをサポートするために工夫していること、16年という年月を共に重ねてきたウチュさんとニーニーちゃんのこれまでの歩み、老いていく愛犬への想いを聞いてみました。
視力の衰えた愛犬が怪我をしないように、犬用の白杖を自作
現在、ニーニーちゃんは白内障を持ち目の手術を経験したため、周りがよく見えていません。さらに徘徊が進んでいることから、壁や机の脚にぶつかってしまうことも多くなりました。
ウチュさん宅では、壁の角にクッション材を貼る、柱をタオルでぐるぐる巻きにするなど、いろいろな工夫を凝らしていましたが、心配は絶えません。
チワワは目が前に出ているため他の犬種よりも目をぶつけやすく、ニーニーちゃんが手術経験のある目をぶつけてしまわないかとヒヤリとする瞬間が多々あったそうです。
そこで、ウチュさん夫婦が思いついたのが手作りの白杖をニーニーちゃんにプレゼントしてあげることでした。
「最初はエリザベスカラーをつけていたのですが、ニーニーが床の匂いを嗅ごうとすると喉につっかえていてかわいそうだなあと思いました。咳き込んだり、エリザベスカラーが引っかかってしまい、思う方向に進めなかったりで、本人からもイライラしているのが伝わってきましたね。その時にふと、昔ネットで見た犬用の白杖のことを思い出したんです」
「はじめは市販の白杖を購入しようと思ったのですが、犬用のオーダーメイドになるとなかなかのお値段で……。そこから老犬の飼い主さんのブログやYoutubeを見てみたところ、意外と自作している人がたくさんいたので、私も自分で作ってみることにしました」
『せっかくならアイデアを出しながら楽しく作りたい!』と思ったウチュさんは、旦那さんも誘ってホームセンターへ材料選びに出かけました。
手作り白杖に使った材料は
- 園芸用のワイヤー
- 細いホース(50cm)
- ハーネス
- テープ の4つだけです。
園芸用のワイヤーを適切な長さにカットし、ホースの穴に通します。ワイヤーの端を「ひ」の形に折り曲げ、ワイヤーとハーネスをテープでぐるぐる巻きに固定したら完成です。
できたニーニーちゃん専用の白杖は、フラフープのような輪っかを首につけて使用します。
エリザベスカラーと違い、喉の前にはスペースが確保されており、壁にぶつかりそうになったときは、ボヨ〜ンとニーニーちゃんの体を軽く跳ね返してくれます。このバンパー機能により、ある程度は壁に衝突することは防げるようになりました。
ウチュさんいわく「あくまで老犬のチワワ用であるため、強い作りではない。どの犬種にも対応できるとは言い切れない」とのこと。
最初は丈夫な園芸用のワイヤーを使おうと思っていたそうですが、細いワイヤーだけでは、ニーニーちゃんが怪我してしまうリスクがあると考え、旦那さんはホースがいいのではないかとアイデアを出してくれました。でも、ホースでは太くてハーネスに固定するのは難しい。そこで、思いついたのがホースの穴にワイヤーを入れるという、二刀流のアイデアだったのです。
「1人では思いつかないアイデアだったので、夫の協力に助けられました!」
愛犬との初めての老犬介護生活。物や情報を頼り、試行錯誤
もともと実家でくらしていたニーニーちゃんは、ウチュさんの結婚後からウチュさん夫婦のもとで暮らすようになりました。
最近は、白杖以外にも水を通さないペット用のおねしょシーツを用意したり、ニーニーちゃんがぐるぐる徘徊し始めたときは子ども用のビニールプールの中に入れて壁にぶつからないようにしたり、家の中にはニーニーちゃんの老後生活に対応した愛のある対策に溢れています。
日向ぼっこするが大好きなニーニーちゃんのために、部屋とベランダとの間の大きな段差部分にも自作の犬用階段を設置しました。ニーニーちゃんが自力でベランダを出入りできるようになっています。
「自分ひとりですべてを解決するのは大変なので、ある程度モノに頼るようにしています。私自身も犬の介護は初めてのことなので、他の飼い主さんの情報を見たり聞いたりしながら、いろいろ試行錯誤している最中ですね」